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連載中·153·44.9万字
残酷描写有り暴力描写有り
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連載中·19·5万字
不治の病を宣告された天才科学者・シェリーは、冷凍睡眠に就いて治療薬の開発を待つが、目覚めたのは千年先の未来だった──…。 かつて貧しいながらも愛情を注いでくれた両親に、恩返しがしたい。仕事一本だった人生を、彼らとの時間を大切にする日々に変えたい。 その願いも虚しく、シェリーを待っていたのは彼らもとっくに逝去した、人類滅亡の危機に瀕した世界。 そして自らの開発した人工知能・モモカと、偶然の通りすがりから行動をともにすることになった没落令嬢、翡翠。 シェリーの目覚めが途方もなく遅れた事情には、未知の戦争が関わっていた。 それによる資源の不足、深刻な飢饉、所有者不明の攻撃的ロボットの出現は、未だ人類をおびやかしている。 「世界がこんなになったのは、西に棲む戦争を司る悪魔の仕業なんだって」 生きる意味も希望もなくしたシェリーに、翡翠は言った。 西へ行って、世界を壊した悪魔の正体を突き止めてみないか? …──と。 西には両親の眠る墓がある。それに、悪魔という科学では証明出来かねるものを、科学者としては素直に信じるわけにいかない。………… 東から西へ──… 自身の科学の産物である移動基地を走らせて、シェリーは、翡翠、そしてモモカと、悪魔の正体を暴く旅に出る。   人類を未知の戦争に駆り出し、地上の資源を奪い上げ、謎のロボットを散りばめたのは、本当に悪魔か? それとも、…………  
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「もしかすると、ガンの特効薬を開発できるかもしれません」 鎮目恭夫は、嘉山貞正に電話でそう告げた。鎮目は東京の慶葉大学中央病院・血液腫瘍内科で研究職に就いていた。だが、派閥トップが病院長選挙で敗北したために、新病院長の嘉山によって系列の慶葉大学仙台病院に異動させられた過去があった。 嘉山に対する復讐心も消え失せた時に、鎮目は救命救急センターに運ばれてきた孤独な青年・天羽大輝の治療を担当する。そして、天羽の特殊な免疫細胞にあらゆるガンを死滅させる効用があることを発見してしまう。 鎮目は天羽の存在を嘉山に報告した。天羽をダシに使うことで鎮目の復職が叶い、ガン特効薬の開発研究を担当することになった。 人類の悲願であるガン特効薬を実現させて医療の歴史に名を残したいのか、嘉山は非臨床実験をすっ飛ばして末期ガン患者での臨床実験を鎮目に命じた。つまり、人体実験だ。 最初の実験では無事に末期ガン患者を救えた。その結果、天羽の別の秘密が明らかになった。天羽自身が全身ガンに侵されていて半死人状態だったのだ。 だからこそ天羽の免役細胞はあらゆるガンに対する抗体を備えることができた。しかし、末期ガン患者を救うたびに体から免役細胞を失う天羽自身は、徐々に死の淵へと近づいていった……。 このまま臨床実験を続ければ、天羽は間違いなく死ぬ。だが、嘉山は鎮目に第二の臨床実験を命じる……。
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連載中·10·4.2万字
残酷描写有り暴力描写有り
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連載中·9·6.7万字
残酷描写有り暴力描写有り
帝国の皇帝が聖化という電脳の技術を使って電子の海に溶けた。  国は親帝国派と反帝国派に分かれ、大乱の相をあらわにし始める。  皇帝の行動の理由に、ロミィがいた。  彼女は反帝国として、重要人物を暗殺したのだ。  エクゥル市は最も騒乱で激しい地域で、ここで帝国から運ばれたデータを持った男も、ロミィは殺したときに、ディクショという青年と出会う。  一方、反帝国のコミュニティのひとつでリーダーをしているヒデリトは彼女を失い、電脳技術の応用で魂を作り、復活させることはできないかとさぐっていた。  それに目をつけたルネスカ社は、共同研究を持ちかける。  研究に目をつけたのは、悪魔も一緒だった。カローヴという男の元に悪魔から送られてきたヒデリトの恋人だったミーケレという天使がいた。  カローヴはそこで大神の存在を教えられ、名前をアルーマと変えて教団をつくる。  ヒデリトを想っていたパニソーという女性が、ロミィの実力と名声を買い、自分のコミュニティに誘い入れる。  ロミィはディンクショとともに、市の治安組織であるイクルミと戦う。  やがて、パニソーはグリスカのデータを持ったロミィを恐れて襲うが、逆にコミュニティが弱体化してしまう。この時、ロミィは少年少女二人の護法精霊をパニソーから奪う。  教団はルネスカ社強力の元、エクゥル市の不動産を買い散らし、大神の居場所のためのネットワークを構築する。  魂を作る技術が完成し、いよいよ大神を呼ぼうとしたところに、護民官となったロミィが現れる。