7月の終わり、僕は新しい恋に向けて出会いを求めていた。意外にも、あるイベントで知り合った『年上の女性』と仲良くなり、そのままデートの約束をした。彼女は僕より6歳年上だったが、美人で価値観も似ていて、初めて会った時から自然と話が弾んだ。久しぶりに感じたドキドキに、心が踊った。
そんな矢先、また急に連絡が来た。
親友の元『彼女』からだった。内容は、僕がなぜ彼女との距離を取るのかということに関するもので、どうやら『親友の元彼女の親友』から伝わったのだろう。正直、僕は驚きとともに、素直に思っていたことを伝えた。自分でも情けない男だと思うが、何よりも親友の元『彼女』を傷つけたくなかった。おそらく、それが僕の理由だった。しかし、今思うと、もしかしたらただ「構ってほしかった」という感情が強かったのかもしれない。
すると、親友の元『彼女』は、優しく言ってくれた。「君のことを、私はこれからも関係を持っていきたいと思える人だよ」と。それは、予想もしなかった言葉だった。そして、その言葉に胸が温かくなり、自分の子供っぽさを感じて嫌気がさした。どうしてこんなにも未熟な自分なんだろうと思ったが、それでも親友の元『彼女』の言葉に感謝し、しっかり謝罪することにした。
そのお詫びとして、何となくご飯に行こうということになった。僕は正直、少し戸惑っていた。しかし、同時に嬉しさも感じていた。自分が過去の関係に対して、どれだけ未練を持っていたのかが分かった瞬間だった。