今、一人の男が召喚された。
男の名は、斉藤 ケンジ 18才 新インフルエンザを患い、長期の入院を余儀なくされていた。その中で今回の召喚が行われた。
召喚直後の為、しばらくは意識を失っていたらしく、未だに体にだるさを感じる。
「ゴフォン。ここは何処だ。俺は、ゴホンゴホン。何故ここに居るんだ。病気のため、ゴホン。病室で寝ていた筈なんだが、ゴフォンゴホン。」男は咳き込みながら辺りを見渡した。
視界に入ったのは、石造りの大広間に印された魔方陣。
中央に座する豪華な佇まいの男とそれを取り巻く鎧姿の騎士達そしてローブを纏った男たちは、ニヤつきながら、彼を見下ろしていた。