「暇だ!ヒマだ!ひまだ! 早く誰か来ないかな。暇だ!暇だ!暇だ!ひまーだ!」
言葉が心の中で響き渡る。
しばらくすると
「おお!誰か来たぞ。あいつは大丈夫かな?」期待半分。
「ア~ァ!駄目だった。次の奴は何時くるかな。」諦め気分。
今回もダメか。
彼は静かに目を閉じて、昔を思い出す。
「そう言えば、彼奴らどうなったかな。勇者は、ドジでよく賢者に怒られていたな。聖女の食いしん坊は、治ったかな。よく拾い食いして、お腹を壊していたっけ。懐かしいなァ。」
「ア~ア。あの頃は楽しかったなぁ。前回の勇者パーティーは仲が良かったからな。でも、魔王を倒して もう130年か。早いなぁ。 あの後の王国民衆の歓喜の声が忘れられないよ。勇者たちも喜びで溢れていたな。楽しかった・・・。皆は元気な訳はないか。100年以上経っているんだから、生きているのは、エルフの賢者位かな?。
その後の俺は、この洞窟で次の勇者が、来るのをひたすら待ち続ける退屈な毎日。」
「早く次の勇者に会いたいけど、勇者に会うと言う事は、再び平和が破れて戦いが始まる事だよな。会いたいけど会いたくないかな。」
聖剣は寂しく勇者が来ない事を望んでいる。