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社畜オジサンがゲロ吐いたら、吸精鬼な魔法少女になっちゃった!
社畜オジサンがゲロ吐いたら、吸精鬼な魔法少女になっちゃった!
ひらやまけんじ
現代ファンタジー都市ファンタジー
2025年04月20日
公開日
1万字
連載中
ー新たなる魔法少女は、社畜オジサンの〝ゲロ〟から誕生しちゃったりする!ー  アラフォー社畜の火廊陣生【ひろうじんせい】は、家庭では2人の娘と妻に蔑ろにされ、会社では20代の女性上司である辺留薔薇薔薇院エリーザ【べるばらばらいんえりーざ】に叱責を受けるという冴えない毎日を過ごしていた。  そんな彼の唯一の心の支えになってたのは、幼い頃から好きだった魔法少女アニメであった。  会社の飲み会で泥酔した陣生は、不思議な声に導かれ、〝何者〟かの封印を解くよう促される。  その封印を解く直前、酔いが回った陣生は嘔吐してしまう。  陣生の〝ゲロ〟に含まれてた僅かな精気を吸って、声の主である魔法少女・ジュリアナが現代に蘇る!  ゲロの精気だけでは実体化出来ないため、やむを得ず陣生の身体を依り代とするジュリアナ。  幼少期より憧れていた〝魔法少女〟になってしまった事により、喜ぶと同時に驚く陣生。  ジュリアナは、魔法少女であると同時に人間の精気をエネルギー源とする〝吸精鬼(きゅうせいき)〟でもあった!  それを知った陣生は……。  人生に疲労したアラフォー社畜オジサンパパと、史上最低・最悪臭〝ゲロイン系〟……いや、〝吐瀉物系〟魔法少女による〝臭〜い〟仲で、ハチャメチャな共同生活が幕を開けちゃったりするのであった!    この物語を読んだオジサンは、きっと明日からゲロを吐きたくなる!……って、そんなわけあるかぁぁぁー!!    ※タイトルからお察しの通り、この作品は食事中に読むのはオススメしません(笑)

せっかく序章っぽい話を書いたので、頼むから読み飛ばさないで!マジで!!

 ー1996年某月某日の丑三つ時ー


 東京都内の某所にあるで、1人の〝女性〟と1人の〝少女〟が争っていた。


 警察に見つかれば、2人とも不法侵入で職質されるかもしれないが、彼女達にとってはそんな事は些細な問題であった。


 何故ならば彼女達は、誰の許しも獲ずに勝手に人類の命運を賭けた戦いの真っ最中という、はた迷惑極まりない状況だったからである。


 「ハァハァ!い、いい加減、魔界に帰んなよ!〝マハラジャ〟!なんでしょ?に、人間界なんかより、ま、魔界の方が贅沢な暮らし出来るんでしょ?、人間界ここは、ワチキに譲りなさいよ!」


 マハラジャと呼ばれた30代前半くらいの女性は、黒いボンテージに網タイツ、ウサギの耳状のカチューシャを付けており、町中を歩いてるだけでも職質間違い無しの姿であった。


 「ク、ククク!こ、呼吸が荒いではないか?ジ、ジュリアナ?強がっててもギリギリなんだろう?お、お前に妾の何が分かる!?お前こそ人間界ここは、妾に明け渡して〝魔法界〟に帰るがよい!……ゼイゼイ!」


 マハラジャに、〝ジュリアナ〟と呼ばれた10歳くらいの少女は、金髪のロングヘアーに白とピンクが入り混じったフリフリのドレスに加えて、先端には大きなハートが付いてるステッキを持ってるという10人中8人くらいが〝魔法少女〟を連想させる姿をしていた。


 残りの2人は、彼女を見て〝何を〟連想するのだろうか?そんなん知らん!むしろこちらが聞きたいわ!


 ……2人とも戦いの間に、魔力と体力を殆ど使い果たしていた状況であった。


 もはや、彼女達を支えていたのは(コイツにだけは負けるもんか!)という、しょーもない意地だけである。


 「ど、どうやら、は、話し合いは無駄のようね!マハラジャ!ワチキの残る全魔力を使った〝切り札〟の魔法でしてやるんだからね!」


 「ク、ククク!き、奇遇よのう!ジュリアナ!妾も同じ事を言おうと思ってたのじゃ!行くぞよ!」


 「「アーリャリャー コーリャリャー セーンセイ ニ イッテヤローウ!」」


 2人は、同じタイミングで〝切り札の封印魔法〟を発動させるための呪文を唱え始める。


 「「究極封印魔法アルティメットオートロックー!」」


 これまた息がピッタリのシンクロナイズドスイミング選手のように、彼女達は同時に封印魔法を発動させる!


 封印魔法によって作られた魔力の矢は、もはや仕込みとしか思えない程の同じタイミングで、ジュリアナとマハラジャの胸を貫いた。


 「そ、そんな!まだ人間のを1人も吸ってないのに、封印されるなんて嫌ぁぁー!話題の『バイオハ〇ード』プレイしてみたかったわー!かゆうまぁぁぁー!」


 封印魔法で吹き飛ばされたジュリアナの姿は〝黒い玉〟となり、庭園にある古井戸に吸い込まれるように消えていった……。


  「くっ!無念!こんな所で、妾が封印されるとは!ら、来週放送される『ビートた〇しのお笑いウル〇ラクイズ』が観たかったのだぁぁぁー!」


 そう言った直後、マハラジャは漬物石に、ちょうどいいサイズの〝紫色の石〟となって庭園に転がった。


 こうして、人類の命運をかけたジュリアナとマハラジャの戦いは勝手に始まって、双方封印という形で勝手に終わった。


 ……いきなり、最終回っぽい展開だが、これはである!誰が何と言っても〝プロローグ〟なのである!大事な事なので、言葉を変えて2回言わせてもらった。



 だから、次の話も読んでくれないと困るのだ!!



 これから綴る物語は、家庭では蔑ろにされ、会社では社畜としての日々を過ごすアラフォーオッサンが、強欲で……じゃなかった!ゲスい魔法少女と仲になってしまい奇妙な生活を送る事になった姿を描く……ではなく、である!!









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