窓辺から見えるのはパリの街のガス灯
ほのかに夜空の下で明るく美しく輝いていた。
「エルメスの馬の鞍、博覧会で賞を取ったやつだけど
あれ、いいな」アンリ
「ああ、あそこは最近、バックも手掛けるようになった
皮手袋もいい、海外でも評判だから俺の方でも交易で持ち込む事もある」
などとジェロームは答える。
「俺の処はお茶や香辛料が多いな それにアフリカの象牙」
呟くようにジェローム
「アフリカといえば 素晴らしい品物が手に入れたよ ジェローム」
「青い宝石 特別に大きなもの」
アンリの手にあるのは それは見事な原石の石
アンリが行方不明になるのはそれから少し後の事・・