君と僕の光彩戦争《クロマティック・イクリプス》-鎖で繋がれた絆と願いの戦争-
蒼井 刹那
現代ファンタジー異能バトル
2025年04月16日
公開日
2.4万字
連載中
——その日、夜空で虹が砕け、極彩色の流星群が降り注いだ。
ごく普通の高校生、天宮(あまみや)光流(ひかる)は流星群の下で白い少女と出会う——というよりも鎖で繋がれていた。
「スノウホワイト」と名乗る少女は光流を彩響者《コンダクター》と呼び、光彩戦争《クロマティック・イクリプス》が始まると告げる。
何も分からぬまま、光流は色彩舞う願いの戦争へと身を投じることになる。
ゲーム感覚で進められる戦いの最後の一手は人間同士による殺し合い。
「人を殺せない」と葛藤する光流はそのルールの隙を突き、逆転の一手を投じる——。
ごく普通の少年と人外美少女のボーイミーツガール、強制的に組まされるバディ、巻き込まれる戦いの渦。
光流は願いと命が絡み合う光彩戦争《クロマティック・イクリプス》を、ふたりで生き抜けるのか!?
プロローグ「降り注ぐ虹と願いの流星」
——夜のはずなのに、虹が砕けた。
夜空を降り注ぐ虹色の流星群。無数の流れ星がそれぞれ違う色の煌めきで大地に降り注ぎ、人々の心に焼き付いた。
「——ように」
少年は願う。漠然と心に抱えていた願いを口にする。
「流れ星に三回願えばその願いは叶う」、そんな夢物語に願いを託す。
漆黒の空を彩る無数の光。
観測されているあらゆる流星群の日程を無視したその流星群は人々を驚かせたが、驚きはそれだけにとどまらなかった。
人知れず、ゆっくりと、着実に「それ」は動き出していた——。