午後からは模擬戦だ。組み合わせを考えるのに苦労した。
どんな戦いが見られるか楽しみでしょうがない。
「それじゃ模擬戦を行う!最初はソフィー対セリンダ!開始!」
セリンダの動きが速い。さぁどうするソフィー。
矢の攻撃、どう対処するか。
おぉ午前教えたファイヤーボールの多重魔法で防いでいる。不慣れでぎこちないけど使いこなしている。
セリンダも午前教えた射撃、微かだが魔力を帯びている。ソフィー、これは防ぎきれなかったか。
2人とも自分の長所を引き出して戦えている。よしよし、あとは午前教えたことを自分のものするだけだな。
「はい!そこまで2人ともお疲れ様。休んでいいよ。」
「次、スベトラーナ対ララ。」
「ひなりさん、大丈夫なんですか?」
「まぁ見てたら分かると思うよ。」
先行はスベトラーナの魔法の攻撃。魔法対魔法。決着はあっという間だった。
ララの魔力量が増えたことによって、スベトラーナの魔法を超えたのだ。
「はーい。そこまでー。2人とも下がって。」
「ひなりさん、あれは・・・。」
「単純にララの方が強かった、というだけだよ。」
「そうなんでうね・・・。」
ルーナは少し不安気味だった。まぁそれもしょうがない、この短期間でララの成長が凄いのだから。
「それじゃ次!マダラス対ギド!始め!」
魔法と剣術、ギドの武術がどこまで通用するか。マダラスはギドの速さは目に追えてないようだ。
この速さではマダラスも攻撃の打ちようがないか。と考えているうちにボコボコにされている。
ん!ギドが攻撃した瞬間、体を掴んだ。これではギドは身動きが取れないな。マダラスの勝ちか。
「はい!そこまで!2人とも休憩して。最後は、ルディ対アースラン!」
「よろしくお願いします!!」「よ、よろしく。」
「よし!始め!!」
一見してアースランの方が強く見えるがルディもなかなかいい動きをしている。さすがのアースランもルディの剣と魔法の同時攻撃を防ぐのは難しいか。お!ルディ、多重魔法か!ソフィーのを見て真似したのか、うむ、なかなか面白い奴だ。アースランも負けじと戦っている、これは互角だな。剣術は2人とも劣っていないし、魔法の使い方もいい。
「はい!そこまで!みんな少し休憩して!」
「ひなりさん、なかなか白熱した試合でしたね!」
「あ、それ私も思いました!ララが勝つとは思ってませんでした。」
「うん、特に最後のルディとアースランがよかったな。アルファスはどう?」
「昨日の今日でここまで成長できるとは灯生殿のこの結界魔法のおかげかもしれませんな。」
「どういうこと?」
「ララという少女が感情を使って魔法を構築したのであれば、灯生殿もできるであろう?それと同じだ。灯生殿の成長させたいという気持ちがここまでさせたやも知れませんな。」
「なるほど、興味深い意見だね。流石、スライムの帝王だね!」
「お主には及びませんよ。それに・・・。」
「ん?なに?」
「いや、なんでも。」
「そー言えば先生!お祭りは行かないの?」とセリンダが寄ってきた。
「お祭りって?」
「神獣様を祝うお祭りだよ!先生、知らないのー?」
「そんなお祭りがあるのか、知らなかった!それでいつあるんだ?」
「明日からだよ!」
「あ、明日ー!!」
確かに街の活気がいつもと違う気はしていた。
「お祭りは2日間あるしあたしたちはみんなで見て回るのー!」
「それじゃ、学校も休みか・・・それじゃみんな!明日からの2日間は休みだー!お祭り楽しめよー!」
ー校長室。
「校長。明日からお祭りならなんで言ってくれないんですかー?」
「ごめんごめん!言ってなかったっけ!?」
「聞いてないですよ!それで、どんなお祭りなんですか?」
「神獣
「サーカス団??」
「そう!一流のサーカス団!ペトルジューカ・サーカスだよ!行ってみるといい。」
「ひなりさん!みんな連れていき行きましょーよ!」
「そうですよ!私も行きたいです!!」
「そうだね!久々の休みだし、みんな連れて出かけようか!」
「やったー!!楽しみ~!」
「そうと決まればみんなに知らせないと!!」
「さー!帰りましょー!!」
ルーナとセリーヌに脇を引っ張られ強引に連行されて行く~。
「アルファス、助けてよ~!」
「よいではないか、両手に華ですぞ!」
「アルファス~!!」