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第41話 奴隷ではなく仲間として~~


 アレリオは小さな声で言った。



「あの御二方」


「あっ! すまん、すまん、つい話に熱中してしまって」


「あらっ! ゴメンなさいっ・・・二人には分からなかったわね?」


 ジョージとミリカ達は、アレリオとシャリル達に謝る。

 謝られた二人は、会話の中に出てきた人物達の事を質問する。



「御二方の会話に出てきた方々は、一体何者なんでしょうか・・・?」


「私も気になります?」


「あ~~んとだなあ? こっちの世界の大物達や異世界の魔王や邪神って所だな」


「そうっ! こっちの世界の偉大な神々の方々なのよ」


 アレリオとシャリル達は、頭に?マークを浮かべながら問う。

 彼等に、ジョージとミリカ達は、簡単に説明した。



「こっちの世界とは?」


「あの、ジョージ様とミリカ様はもしかして異世界から来られたのでは?」


「あ~~あ、実はな・・・」


 アレリオとシャリル達が、不思議がると、ジョージは今までの経緯を説明した。



「という訳なんだ・・・」


「そうなのよ・・・」


「では、御二方は異世界からこちらへ来られて、その際に人間からアンデッドと成られて記憶を失い、今は記憶をすこしずつ思いだし」


 アレリオは、二人に言う。



「この世界を隅々まで調べ上げ元の世界に帰る方法を調べて帰りたい、とゆうことでしょうか」


 アレリオとシャリル達は、二人から聞いた話を纏めながら言った。



「まっ? そんな」


「感じね?」


 ジョージとミリカ達は、適当に答える。



「それに、どうでも良いことばっかり」


「思いだすんだけどねえーー」


 ジョージとミリカ達は、またいい加減に答えた。



「そう言えばさあ、アレリオっ貴方も立派なアンデッドに成った感想はどんな気分なのかな、人肉の味はどうだったぁ、もしかして人間に戻りたいとか思ってる?」


 ミリカが喋り、俺も気になるなとジョージも思った。



「ミリカ様、御冗談をっ! 自分はもうシャルに、スケルトンにされて、人肉を食した時から人間アレリオとしての精神は既に消えて亡くなりました」


 アレリオは、アンデッドにされた事を語る。



「今ここにいるのは魔物それもアンデッドのアレリオです、シャルに人肉を与えられそれを食した時、如何に人間の肉が美味であるか、そして既に自分が人間ではなく人間を越えし存在であることが理解できました」


「そうなのね、有難うアレリオ感想が聴けてよかったわ」


 アレリオが、感想を素直に言ってくれた事に礼を言うミリカ。



「後はねぇ、あれよねっ?」


「後はなぁ、あれだよな?」


 ジョージとミリカ達は、腕を組みながら困った表情で言った。



「あの・・・御主人様達の何か御気に障ることでも有りましたか」


「不満なら、何なりと遠慮なさらずお申し付けを」


 シャリルとアレリオ達も、二人に不満はないかと言った。



「うぅん、それだっ! そのっ?」


「それよっ! それそーーの?」


 それそれ、そのそのと、五月蝿くジョージとミリカは騒ぐ。



「喋りかただっ!」


「喋りかたよっ!」


 ジョージとミリカ達の言葉はハモる。



「頼むから、その固っ苦しいセリフ」


「やめて貰えないかしら?」


 ジョージとミリカ達は、アレリオとシャリル達に頼んだ。



「そう言う感じの言葉はいらないよ、俺達は下僕や捨駒が欲しいんじゃないんだよ、ただ信頼できる仲間として二人をアンデッドに変えたんだ」


 ジョージとミリカ達は、無理やり殺して、仲間に変えたとは言え。

 自分達のスキルの洗脳効果によって、忠実な僕に成ったアレリオとシャリル達。

 二人を、そのまま奴隷として、こき使う気はなかった。


 元は敵対し、今は洗脳されているとは言え自分らを慕ってくれている。

 なので、できるのなら彼と彼女を自分達の仲間として扱いたかったのだ。



「そうそう、だからさあーーご主人様とかさっ! そう言うのでなくて、ミリカとかジョージって気軽に名前を呼んで欲しいのよね~~」


 ミリカは笑顔で、二人に向けて言う。



「これからは私達仲間なんだから、固~~い言葉は禁止って事で~~決定」


 ミリカは勝手にルールを決める。



「ではっ! これからは、私は御二人をジョージ様とミリカ様、と御呼び致します」


「自分でっ! なくて俺も、二人をジョージ様とミリカ様と御呼び致します」


 シャリルとアレリオ達は、ルールに従い二人にそう言った。



「ん~~まだ固い感じだけどさっきよりは良いかな?」


「そうそう? これからはそう言う感じで頼むわね」


 ジョージとミリカ達はそう呟いた。

 四人はその後、も井戸端会議の様な会話を続けたのだった。




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