「さあ、アレリオ、あちらに居わす主様達に、ジョージ様とミリカ様にご挨拶を」
「おっ! 奴もアンデッド化したかっ! 結構時間かかったな」
「そうみたいねっ? はあ~~これで、やっと四人パーティ組めるわね」
アレリオが悪墜ちして、無事アンデッド化を果たした。
そう思ったジョージとミリカ達は安心するのだが。
「何でだっ! シャル、俺はあいつらアンデッドから君を守ろうとして死んだんだぞっ!」
アレリオは、突如シャリルの僧衣の胸ぐらを掴み、大きな声で怒鳴り散らす。
「アレリオ・・・どうやら、貴方はまだ自分が人間より素晴らしい存在に、造り変えて頂いた事を理解できていないようね?」
胸ぐらを掴まれたままのシャリル。
彼女はそれを気にする事なく、冷たい態度でアレリオを見下す。
「アレリオ、私も最初はアンデッドに何か成りたくないって思って、夢の中で抵抗していたわ・・・」
目を瞑り、悲しげな表情を浮かべふシャリル。
彼女は淡々と、アレリオに語りかける。
「でも、貴方と一緒にいられるのなら? アンデッドに成ってもいいかなと思って・・・」
今度は、シャリルは少し照れくさそうに、アレリオから目を反らしつつ喋る。
「だからと言って、シャル・・・こんな形で、紛い物の命で生きていたって何の意味もないだろう・・・」
「意味っ? 有るわよっ! 私と貴方とずぅ~~と一緒に幸せに暮らせるのよ」
アレリオの言葉に、シャリルはまたも目を反らす。
彼女は、今度は両手を頬にあてて、雪の様な白い肌を赤く染める。
そして、彼女は恥ずかしがりながら話す。
「それに、アンデッド化による誘惑と快楽には勝てないわよ? 私だぁ~~て主様達の血液と闇のエネルギーと魔力の前に簡単に屈したんですもの」
シャリルは低い声で脅す様に喋った。
「シャル俺はまだ人間だ、例え姿が変わろうともなっ!」
「そうっ! それじゃ~~あ・・・」
アレリオがそう呟くと、シャリルは冷ややかな視線を冷笑を彼に送る。
そして、有る物を彼の前に持ち出す。
それは勿論、人間の肉だった。
「これをっさあ食べなさいっ! ほぉら、とおぉ~~ても美味しいわよ~~♥」
「シャル・・・何・・・だ? そレ・・・ハ? うマ・・・ソウ・・・ダナッ・・・」
シャリルに目の前に肉をぶら下げられたアレリオ。
彼は本能が肉を欲し、頭がボーーとする。
「さあ、お食べっ! 人肉よ・ア・レ・リ・オ」
シャリルは満面の笑みを浮かべ、惚け~~としているアレリオに人肉を与えるが。
「クワセロッ・・・ソレヲクワセロォォォッ・・・はっ・・・嫌だぁっシャルそれは人間のっそんなもの食いたくないっやめてくれぇぇ」
「ちっまだ人間としての理性がじゃまするか、ならっ!?」
アレリオは泣き叫び、直もアンデッドの本能的な食欲に必死て抵抗するのだ。
だが、そんな彼を堕とすべくシャリルは策を考えた。
「なあ? 今回は俺ら置いてきぼりで暇だよなあ、はあ~~~~まだ終わんないのか~~眠くなってきたぜ~~」
「そうねっ! でも、邪魔しちゃあっいけないわよ? だあってねっ? これからすっごく面白く成りそうなんですものぉ~~」
やる事も無く、暇で眠くて仕方がないジョージ。
二人の様子を面白がるミリカ。
「アレリオォ~~ほらぁこっちを見てぇねぇ~~♥」
シャリルは、頑なに人間である事に固執するアレリオを堕とすため。
頭に浮かんだ策を実行に移した。