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第6話 起きて見ればアイツが居た


 目が覚めた。

 喉が渇く・・・体も硬くて痛い。

 いったい、何が合ったんだろう。

 頭がふらふらする。


 あっあいつだ。

 袖を掴む。

 あいつは驚いた顔をするが、直ぐに落ち着きを取り戻した。


 所で、あいつってこいつの事?・・・。

 何だか知っているような、知っていないような。

 取り敢えず、私は女のゾンビでこいつは男のゾンビ・・・。


 ああっ!。

 つまりこいつ・・・。

 いえ、彼が私のパートナーつまり旦那って事ね。


 うんうん、そうよ。

 きっとそうに違いない。

 そう一人で考えていると、彼が。



「ガァァ」


 声をかけてきた。

 きっと彼は私を気遣って大丈夫かいと言ってくれたのね。

 なので私も。



「アァァ」


 大丈夫よっと返事をした。

 すると彼が何処かへ行こうとするので私は袖を掴む。

 彼の方は私の手を掴んでくれた。

 彼は私を連れて何処かへ向かおうとしているようだ。


 私達は二人で歩く暗く湿った洞窟を進む。

 ここはきっと二人の住みか、そうマイホームなのね。

 しばらく進むと、オオカミが現れたが彼が私を下がらせる。

 きっと私を守ってくれるのね、王女を守る騎士のように。


 彼がしばらく身構えていると、オオカミ達が彼に一斉に遅いかかってきた。



『ガブッ』


 彼は噛まれた。

 大変っ大丈夫って言おうとすると、彼は次々とオオカミ達を倒していった。


 壁に投げたり、蹴っ飛ばしたり、踏みつけたり・・・。

 そして、終わった途端に彼の動きは止まる。


 いきなり深緑色の卵の殻に包まれた。

 この殻は何っ?。

 中で何がどうなっているの、これ割れるのかしら。


 何て思っていると、殻が割れ中から手が出てくる。

 彼が出てくるのかな?、あれっ?。

 彼が出てくるが、腐った体が綺麗になっている。


 それに以前より何だか強そうだ。

 更に彼は、かすれるような声で一人事を喋っていた。


 喋れるようになっている?。

 あれっ私の頭の中に何かの声が響く。

 これは。



『レベルアップしました、新たなスキル、早歩きを覚えました』


 何これ、さっきから?、マークな事ばっかり。

 それより早歩きを覚えたってことは・・・。

 今までより早く歩いて彼について行く事が出来るって事よね。


 っと一人、私がアレコレウンヌン考えていると、ここで彼が私に話しかけてくる。



「やぁ、どうだい、綺麗になっただろう」


 えっと、彼は喋れるようになったのね。

 でも私まだしゃべれないし、取り敢えず。



「ガァァ」  


 と応える。

 そりゃ私ゾンビだもん。

 喋れないに決まってるじゃない。

 私も貴方見たいにしゃべれりたいのにぃ・・・。



「うぅんやっぱり会話はできないか、じゃあ俺が話しかけると君がうなずいて応えるってのはどうだい?」



「アァ」


 彼の提案した通りに、私はゆっくりと頭を揺らしながら応えると、彼は?。



「うなずいて返事をするのも遅いな、これは困ったな・・・」


 うぅっ・・・私だって、貴方と色々な話したいのにぃ・・・凄く残念だわ。



「そうだ」


 彼はどうやら、ナイスアイデアを閃いたらしい。

 そのアイデアはいったい何だろうかな。



「彼女もレベルを上げればいつかは進化して会話が出来るように」


 えっ!あっそうかぁ。

 レベル上げかぁ。


 彼が緑の幕に包まれたり。

 中から腐った体が綺麗になって出て来たり。

 急にしゃべれるようになったり・・・。


 レベルが上がれば私も彼見たいに体が綺麗になれる。

 そして、彼と色々話す事も出来るようになるのね。


 よしレベル上げをして進化しよう。私は彼と共にレベル上げという目標を決めた。

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