目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報

第12話 うぶめ

「うぶめ」とは

鳥山石燕「画図百鬼夜行」に描かれた

女性の姿をした怪異。


「産む女」とかいてうぶめと読み

別名、姑獲鳥・天帝少女ともいう。


伝承によると、


真夜中、血に染まった腹巻をまとった上半身裸の女が

グッタリとして動かない赤子を抱いて出現。


すすり泣きながら道行く人に

声をかけてくるのだという。




この際、恐怖に耐えれず逃げてしまうと

祟りに遭い数日のうちに命を落とし、


懇願された通り、子供を受け取り

抱いてやると

うぶめは姿を消してしまうが


突如、狂暴化した子供に喉元を噛まれたり

どういうわけか子供が岩のように重くなり

身動きが取れなくなったり、と


この上なく恐ろしく

理不尽な目に遭わされることになる。


だが、ごく稀なケースとして

うぶめの願いを聞き届けた礼に

金銀財宝や怪力を

授けられることもあるという。

この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?