「うぶめ」とは
鳥山石燕「画図百鬼夜行」に描かれた
女性の姿をした怪異。
「産む女」とかいてうぶめと読み
別名、姑獲鳥・天帝少女ともいう。
伝承によると、
真夜中、血に染まった腹巻をまとった上半身裸の女が
グッタリとして動かない赤子を抱いて出現。
すすり泣きながら道行く人に
声をかけてくるのだという。
この際、恐怖に耐えれず逃げてしまうと
祟りに遭い数日のうちに命を落とし、
懇願された通り、子供を受け取り
抱いてやると
うぶめは姿を消してしまうが
突如、狂暴化した子供に喉元を噛まれたり
どういうわけか子供が岩のように重くなり
身動きが取れなくなったり、と
この上なく恐ろしく
理不尽な目に遭わされることになる。
だが、ごく稀なケースとして
うぶめの願いを聞き届けた礼に
金銀財宝や怪力を
授けられることもあるという。