お歯黒げったりとは
江戸時代後期に出版された竹原春泉斎の画本
「絵本百物語」に描かれた妖怪、怪異。
夕闇迫る町外れや寺社仏閣の境内で
人が道を急いでいると、突然目も鼻もない
顔にお歯黒をつけた口だけの
女があらわれ
大口をあけてケラケラ甲高い声で
笑いかけてくるという。
こんなモノに遭遇すれば
トラウマになること間違いなしだが
体はあまり変化の術がうまくない化け狸や化け狐が化けたため、
このようにかえっておぞましい姿になったのだと言われている。
一方で「絵本百物語」のように
「角隠し」を身につけて描かれることも多く"
結婚前に非業の死を遂げたうら若き女性の
怨霊であるとする説も存在する。