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第20話 ショップ

俺は金属蜘蛛の甲殻を溶かすと、金床やらハンマーやらが欲しくなった。

ハンマーは探せばあるだろうが、金床は怪しい。

どこから回収しようか悩んでいると、ショップを思い出した。


(武器と衣服の問題が解決してからまったく見てなかったな)


俺はメニューからショップを開くと、ポップアップがいくつも表示された。

〔レベル4となったことでショップに商品が追加されました〕

〔レベル6となったことでショップに商品が追加されました〕

〔レベル8となったことでショップに商品が追加されました〕


(いやレベルを上げたときに表示してくれよ…なんでトリガーがショップ開いたときなんだ)


俺は相変わらずの絶妙に不親切なシステムにげんなりしながらも、ショップを眺めていく。

すると…


「…っ!これは…」


〔スキルの書 ランダム〕5000MP


(スキルの書があるのか…!5000MPでランダムだが、全然選択肢としてアリ…というか欲しい)


強力なスキルだったら俺が使えばいいし、もし微妙でも眷属達に渡して戦力増強に繋がる。

完全に運でしか手に入れることができなかったスキルの書が手に入れられるのは非常にでかい。


(いやまて、落ち着け。俺は鍛冶の道具を探していたはずだ)


俺は心を落ち着かせて、ショップ欄で鍛冶に使えそうなものを探していると、ピッタリな物があった。


〔初心者鍛冶屋セット〕10000MP

〔初心者料理人セット〕6000MP


ついでに料理人セットも見つけた。別にいらないが。

しかし1万か、今の所持MPが…


〔所持MP 18582〕


まぁ買えるが、できるだけ多くスキルの書を買いたい。


(いや、待てよ…MPなら町中に"ある"じゃないか)


千里魔眼でモンスターがいる位置を確認すると、俺は戦斧を肩に担いだ。そして見張りをしている眷属達に声をかける。


「少し出てくる。引き続き頼むな」


「了解です」「お気をつけて!」


俺は跳び上がってモンスターがいる場所まで飛んだ。

人型トカゲ、リザードマンを確認すると上空から飛び降りながら戦斧を振り下ろした。

真っ二つになったリザードマンは光に包まれる。

〔MP +502〕

鱗の皮がドロップしたのでアイテムボックスに入れる。


「次」


また跳び上がって飛行して、2m級の猪を見つけた。

そして念の為攻撃強化で戦斧に魔力を集中させて、上空から飛び降りながら巨大猪へ戦斧を振り下ろして殺す。

巨大猪が光に包まれると、大きな肉のブロックと大きな毛皮をドロップした。

〔MP +1055〕


「次」


近くにちょうど人の顔を持つ1mほどの蝶がいたので、接近して戦斧を振り下ろすと、ひらりと避けられた。

俺は左手で魔力を放出して、右手から炎を出す。魔力と混ざった炎が勢いを増す。人面蝶が避けようとするが、殺虫スプレーを当てるように炎を動かして直撃させた。

人面蝶が焼き尽くされ、光に包まれると魔晶石をドロップした。

〔MP +340〕


「次」


跳び上がって緑色のスライムがいるところまで行った。

スライムはのそのそと動いており、俺を見つけると自分の一部を放ってきた。

それを避けて、炎を放って燃やした。スライムが光に包まれる。緑色の液体が入った大きな瓶をドロップした。

〔MP +300〕


「次」



その後も俺は次々とモンスターを狩り続けた。

巨大猪、リザードマン、人面蝶、スライム…

1体倒すごとにMPを得るたび、効率の良さに手応えを感じる。巨大猪も結構いたのもでかい。

というか思っていたよりモンスターが多かったことに驚いた。


(移動が速くなったからMP稼ぎも捗るな)


日が落ちる直前まで狩りを続け、十分なMPを確保した。


〔所持MP 35473〕


「よし、これでスキルの書を何個か買えるな」


俺は飛び上がり、ショッピングモールへ戻る。屋上駐車場に着地すると、見張りの眷属たちがこちらを見た。


「おかえりなさい!」

「お疲れ様です!」


「おう、何も問題はないか?」


「はい!特に変わったことはありませんでした」


「そうか」


俺はそのまま映画館入口へと向かう。もう物資回収組も帰ってきていて休んでいた。

ハルカとカレンが駆け寄ってくる。


「おかえりなさい!」「お疲れ様です!」


「お疲れ様。どうだった?」


「Aグループは住宅街の家を中心に周りましたけど全体的に微妙でしたね。多めにモンスターとの戦闘できたのが一番良かったかもしれません」


ハルカがそう答える。


「Bグループはマンションやアパートを探索しましたけど、日用品がそこそこ手に入りました。こっちは逆にあまりモンスターと遭遇しませんでしたね」


「そうか……逆に遠くまで行ける俺が物資回収したほうがいいか。

お前達はモンスターの討伐をしてレベル上げとドロップ品集めを優先したほうがいいかもしれん」


「そうですね、モンスターのドロップ品もバカにできないですし」

「それじゃあ、明日はモンスター討伐を目標として探索しますか?」


「いや、探索は1日おきに行おう。仕事じゃないんだ、休息も頻繁に入れて万全の状態で探索したほうが良い。

休息日は魔法と戦技の練習でもしよう」


「「はい!」」


そうして話は終わった。

俺は座ってメニューでショップを開く。

そして〔初心者鍛冶屋セット〕と

〔スキルの書 ランダム〕5つを購入した。


俺はスキルの書を全て出す。

1つ目に触れると、それは"怪力"というスキルで、効果は単純に力を強くするというものだった。


2つ目は、"戦の咆哮"というスキルで、効果は雄叫びをあげると自身と周囲にいる味方のステータスを上昇させる。


3つ目は、"竜の息"というスキルで、効果は口から炎を吐き出せるようになる。


4つ目は、"雷撃"というスキルで、効果は雷を纏った一撃を放てるようになる。


5つ目は、"鑑定魔眼"というスキルで、効果は物や生き物の名称と能力を見ることができるようになる。


ふむふむ…………全部欲しいな。

というわけにもいかないので、鑑定魔眼と竜の息は俺が使い、怪力はもちろんカレン、戦の咆哮はリーダー格のハルカ、雷撃は元獣人でカレンの次に強いマナミにやった。

皆喜んでいたので良かったとしよう。

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