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実話怪談ランドスケープ
実話怪談ランドスケープ
高橋志歩
ホラー怪談
2025年03月28日
公開日
3,943字
連載中
私が体験したり身内や知人から聞いた、色々な実話怪談を記録も兼ねて書いていきます。勘違いや錯覚等はあるでしょうが全部実話で作り話はありません。全部で50話ぐらいの予定です。不定期更新。
※「カクヨム」でも公開しています。

第一話:ぽよんぽよん

 私が一番最初、妙なものを目撃した記憶は多分3歳ぐらいの時。


 私の一家(父と母と私)は当時、大阪の堺市のアパートに住んでいた。

 アパートは1階で、小さな庭があった。

 ある日、縁側に座って庭を見ていたら、左手の方から大きな半透明の「ぽよんぽよん」としたものが木の間から出てきて、その場で跳ねだした。

後日思い返すと、「人間ぐらいの大きさがある繭」という感じだった。


 何だろう? と不思議に思ってじっと見ていたら、「ぽよんぽよん」は庭を跳ねて横切って、そのまま右手の木の間に消えた。音は何もしなかった。


 特に怖いとも思わなかったし、私の足元にいた飼い犬も吠えなかったから、悪いものではなかったのだろう。

 しかし何だったんだ、あれ。というのは今でも不思議である。もしかしたら鮮やかな白昼夢だったのかもしれない。

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