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第五話:魔法都市の罠! エレン=クルガーの試練


「で、次の目的地は?」


 森を抜け、広がる大地を見渡しながらオーレリアが尋ねた。

 俺たちはヘンリーとの戦いを終え、次なる仲間の手がかりを求めて移動している。


「魔法都市リュミエールだ」

「ふぅん、エレン=クルガー……天才魔法使いのことね」


 オーレリアは興味深げに俺を見る。


 エレン=クルガー——俺がエタクロで育てた魔法使いキャラの一人。

 彼は天才肌の魔法研究者であり、戦場では圧倒的な魔法火力で敵を焼き尽くす存在だった。

 もしこの世界にもエレンがいるなら、魔法都市リュミエールにいる可能性が高い。


「エレンは慎重な性格だからな。すぐに仲間になってくれるとは思えないが……」

「ふふっ、それもまた楽しみね」


 オーレリアは笑いながら、月を見上げた。

 俺たちは夜の大地を進み、ついに魔法都市リュミエールへと足を踏み入れた。



 リュミエールは、魔法によって発展した大都市だった。

 街の至るところに浮遊する魔導灯が輝き、魔法陣が刻まれた建物が立ち並ぶ。


「ほう……なかなか美しい街ね」


 オーレリアが感心したように呟く。


「まずはエレンの情報を集めるか」


 俺たちは街の中心にある魔導学院へ向かった。

 エレンがいるとしたら、間違いなくここだろう。



 魔導学院の門をくぐると、白髪の少年が待っていた。


「やぁ、随分と遅かったじゃないか」


 整った顔立ち、知的な眼差し。

 そして、彼の肩にかかる長いローブ——


「……エレン=クルガー」

「ふふっ、やはり君か、オルバ。いや、今はトーリだったかな?」


 エレンは余裕の笑みを浮かべながら、俺たちを見つめた。


「お前、俺のことを知ってるのか?」

「当然さ。僕は魔法によってこの世界の情報を集めているからね」


 エレンは軽く指を動かし、宙に魔法陣を描いた。


「さて、君が本物かどうか……確かめさせてもらおうか」


 そう言うと、彼の周囲に炎の槍が無数に出現した。


「くっ……!」

「フフ……楽しくなってきたわね」


 俺とオーレリアは戦闘態勢を取る。

 ——これは、エレンの試練だ。



 エレンの魔法攻撃が俺たちに降り注ぐ。


「《炎槍連弾》!」


 ドォォォン!!!

 無数の炎の槍が地面に突き刺さり、爆発を起こす。


「ぐっ……!」


 俺は大剣で防ぎながら、オーレリアの方を確認する。


「ふふっ、なかなかやるじゃない」


 彼女は炎を避けながら、優雅に微笑んでいた。


「オーレリア、俺が前衛をやる! お前は後ろからサポートしてくれ!」

「ええ、任せなさい」


 俺は剣を構え、エレンへと突進する。


 ズバァッ!

 斬撃がエレンを捉えた——と思ったが、彼の姿が掻き消えた。


「……幻影か!」

「さすがだね。じゃあ、これはどうかな?」


 次の瞬間、俺の足元に魔法陣が展開される。


「これは……!」

「《重力結界》」


 ズゥゥゥン!!

 体が重くなり、動きが鈍る。


 (やばい、このままじゃ——)


 「甘いわね」


 バシュッ!

 オーレリアの赤黒い魔力が俺の足元に広がり、重力を打ち消した。


「オーレリア……!」

「今よ、トーリ!」

「おう!!」


 俺は剣を振りかざし、エレンへと飛び込む。


「……フッ、素晴らしい」


 次の瞬間——エレンの魔法陣が消えた。


「合格だよ、オルバ」


 エレンは満足そうに微笑んだ。


「……試してたのか?」

「当然さ。君が本当に《轟雷のオルバ》なのか、確かめる必要があったからね」


 エレンは腕を組みながら、俺の目をじっと見つめる。


「僕も君と一緒に行くよ。どうせ、この世界にはまだまだ興味深いことが多いからね」

「……ふん、おもしろくなってきたじゃない」


 オーレリアが不敵な笑みを浮かべる。


 こうして——

 俺の旅に、新たな仲間が加わった。



――――――――――


次回予告


エレンを仲間に迎えたトーリ(オルバ)。

しかし、次なる目的地で待っていたのは、ハイエルフの王女ギャベル!?


次回、「エルフの王国へ! ギャベル=ロルド=オルベリアの決断」

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