最終回 ありがとう
オリオンは、倒れたままアルティスを見上げた。その目に浮かぶのは、憤りではなく、ただの悲しみだった。
「ありがとう…アルティス。」オリオンは微かに笑いながら、最後の力を振り絞って言った。
アルティスは無言で歩みを進める。オリオンの死が、彼に何をもたらすのか、もうアルティスには分からないのかもしれない。オリオンの命は、彼の手のひらで無情に握りつぶされた。
「さようなら、友よ…。」オリオンは、目を閉じた。
その後、アルティスは静かに村を支配する。オリオンが望んだ平和は、永遠に訪れない。暗闇が広がり、希望の光は完全に消え去った