例によって桃を拾ってきたおばあさんと、山から戻ってきたおじいさんは二人の身長ぐらいの桃を見て絶句していた。
「桃にも色んな種類があるのだな」
「そうですねぇ」
「とりあえず、切り刻んでみるか」
おじいさんはそういうと、あっという間に桃を粉微塵にしてしまった。
哀れ、桃太郎。産声を上げる間もなく、桃共々チリと化した。
桃太郎の物語が始まる前にこの始末。
このあと鬼が村を襲ってきたが、おじいさんは剣豪だったので、撃退することに成功した。