スールの馬小屋に着いたギン達はループとの再会を果たす。最初にエイムがループに話しかけていた。
「ループ!いい子にしていましたか。好き嫌いとかしてなかったですか」
まるで母か姉かのようにループに話しかけるエイムにルルーが優しく話かける。
「馬のループじゃあ食べられるものが決まっているから好き嫌いはないと思うわ。それにわがミッツ教団が手塩にかけて育てたからけっこうお利口さんよ」
「そうなんですね。私もループのお世話ができるようになりたいから今度教えてもらってもいいですか?」
「それは構わないけど。旅をしながらじゃあエサのやり方ぐらいしか教えられないけど」
「お願いします」
「またエサを食べる頃に教えるわ」
2人が話しているうちに、ループと馬車が繋がれ町の外へ出る準備が整い、ギンが2人に声を掛ける。
「じゃあ、そろそろ行こう」
「はい」
「分かったわ」
全員が馬車に乗り込み、ギンがループの手綱を握っている。
町を出るとそこにはジエイがいて、ギンが声を掛ける。
「ジエイ、昨晩言ってたようにお前は俺達についてくるんだな」
「はい、ですがとりあえず私は皆さんより先にグラッスへ向かい情報を集めます」
そう言うとジエイはギン達の前から素早く姿を消す。それを見たブライアンがぼやくように話す。
「あっちゃ~、早えな、もしかして速度強化の魔法を使っているのか?」
ブライアンのぼやきにギンが返答をする。
「あれも忍術、もしくは修行の賜物なのかもな」
「どっちにしてもすげえな」
「俺達も続こう」
そう言うとギンはループの手綱を引いて馬車を移動させる。
馬車の中でエイムが後方からギンに話かけている。
「ギンさん、ジエイさんが私達に協力してくれてうれしそうですね」
「これからも帝国との戦いは激化していくんだ。強い仲間は大歓迎だ」
「フフフ」
突如エイムが微笑むような笑い方をしたので思わずギンはエイムに尋ねる。
「何だ?なんかおかしかったか?」
「ギンさん、今
「それがどうしたんだ?」
今度は満面の笑みでエイムがギンに語り掛ける。
「私、多分ギンさんの口から聞いたの初めてです。ジエイさんのことを……いいえ、ジエイさんだけではなくて私達のことも仲間って思って下さったんですね。それがうれしくて」
「……傭兵の仕事はずっと1人でこなしてきたからな、誰かと何かの為に果たさなければならないことをしたことがなかったからな。そういう意味では今はみんなが仲間かも知れない」
「ギンさん……」
エイムがギンの言葉に感激していると後ろからブライアンとルルーがツッコミを入れる。
「仲間だと思ってんならもう少し俺達を丁寧に扱えよ」
「そうよ、もう少し愛想よくふるまってもいいんじゃない」
ブライアンとルルーに突っ込まれて困惑した顔をするギンであったが、これも1つの仲間の形だと実感するギンであった