「助かった。この程度の傷ならすぐ治るな」
傷を確認する
完治までは行かなかったがだいぶ治った
これなら数日で完治する
迅は少し身体を動かして確認をする、少し痛みはあるが問題なく動ける
「治癒の指環、先に借りておけばよかった。油断した」
「普段は迅さんが持っていた方が良さそうですね。それとこの傷なら私の治癒魔法で何とかなります。
雫は迅に治癒魔法を掛ける
弱い治癒魔法であれば雫は習得していた
治癒の指輪と治癒魔法による治療
迅の傷は完治する
……効果が低い魔法でも魔道具と一緒に使えばかなり有用だな
魔道具の効果と魔法の効果は異なる
迅が身体強化の魔法の上から部分強化の魔道具を使えている事と同じ理由
「これで完治しました」
「助かる」
「いえ、役に立てて良かったです」
治癒の指輪を迅に手渡す
迅は受け取りバックに入れる
迅が持っていれば個人でダンジョンに潜る時に傷の治療に困らない
「あぁ、そうだ。次のダンジョンの予定は?」
「次も5級を狙う予定です。その後に4級ダンジョンをと」
「成程」
「迅さんの予定はどうです? 次はいつ行けるなどあれば……あっ、でも防具の修復もありますしすぐは無理ですよね?」
雫は迅の防具を確認した
防具が結構損傷している
修復が必要だと一目で分かる
「防具の修復は担当者に聞かないと分からないな」
今回は胸当ての部分も損傷もしている
どのくらいかかるかは式に聞くしかない
「この施設の修復屋に頼んでいるのなら時間はかかりそうですね」
取引所がある施設の中に修復専門店があり雫や多くの探索者がその店に修復を頼んでいる
人気の為、その分修復に時間がかかってしまう
「いや、別の店でやって貰っている」
「別の店ですか?」
「ここから少し離れた場所に装備屋があってな。そこの店長に修理を任せてる」
「装備屋ですか。そこは武器売ってます?」
「あぁ、装備に関する物は基本的にある」
「着いて行っても大丈夫ですか? 新しい武器が買いたくて」
「別に良いがいつも使ってる店は?」
「それが今通ってる店は今欲しい武器が売っていなくて」
「そうなのか。換金後向かう予定だから少し待っててくれ」
「はい、ここで座って待っておきます」
雫は椅子に座って待機する
迅は受付に向かい今日集めた魔石を換金を行う
「換金ですね」
……3級の魔石、あれこれって
受付の女性が魔石を確認する
その中にある虎の魔石に気づいた
そっと手に取り確認をする
蠍の魔石よりも大きい魔石
……これってまさか中ボス……いや、それにしては小さい
女性はハッとする
この魔石がどの魔物が落としたか心当たりがあるからだ
……まさか
「確認ですがこの魔石を落としたのは虎型の魔物ですか?」
「はい、そうです。虎型の魔物が落としました」
女性はつい先日その魔物について聞いている
3級ダンジョンの2階層に出現した。特異種の魔物
普通の階層に出現する他の魔物よりも強い
大手のクランの調査部隊の何人かが負傷して止むを得ず撤退をした魔物
「で、では換金しますので少々お待ちください」
女性は奥に行ってすぐに先輩の男性に魔石を見せて話をする
迅の知らないところで職員達がまた情報の秘匿を行う
そんな事になっているなんて知らず迅は適当に終わるまで待っている
「換金が終わりました。この額が報酬です。確認してください」
……おぉ、多いな。修復で金を使うから助かる
虎の魔石は大きい事もあり高値で売れた
換金が終わった迅は雫の元に戻る
「換金が終わった。行こう」
「はい」
雫は立ち上がり迅に着いていく
外に出て装備屋に向かう
人気の少ない住宅街を歩く
「こんな場所に装備屋があるんですね。知りませんでした」
「探索者でも知っているのは少ないと思うぞ」
「そうなんですか? 隠れ家的な?」
「そういった感じでは無いが店長が客が来ないって嘆くくらいには探索者が来ない」
……なんか心配になってきました
迅の話を聞いて少し心配になる
「あぁ……立地ですかね。取引所の施設にありますからわざわざここまで来る人は少ないでしょうし」
会話しながら歩いていると店に着いた
見た目は普通の一軒家に近いが入口に置いてある看板に装備屋と書いてある
迅は扉を開けて中に入る
「いらっしゃい、おや、また損傷したの? 早いね」
カウンターで暇そうに座っていた式が入ってきた2人に気付く
店の中に客は誰も居ない
「あぁ、修復を頼みたい」
式がカウンターから出てきて迅の着ている防具をササッと確認する
「これは酷い。どんな魔物と戦ったんだか、奥で着替えて」
迅は試着室に行く
防具から私服に着替えて防具を式に渡す
「どのくらいかかりそうだ?」
「うーん、今回は結構損傷が酷いから1日欲しいかな」
受け取った防具の細かい損傷を調べている
「1日か」
「それに今回はちょっと値が張るよ。鉱石部分も破損してるから」
「金はあるから大丈夫だ。頼んだ」
「了解、それでその子は彼女さん?」
「えっ、い、いやち、違います!」
雫は式の言葉に慌てふためきながらも否定をする
「俺が所属したクランのリーダーだ。今日は買いたい武器があるらしくてな」
一方迅は落ち着いた様子で淡々と答える
「クラン? へぇ、ソロの君がクランに所属したんだ。私は薄色式、鍛冶師だよ。よろしくね」
式が握手を求める、雫が手を取り握手をする
「檜山雫、クランリーダーで後衛職の探索者です。よろしくお願いします」
「クランなら鍛冶師をクランで雇ってないの?」
大手のクランは優秀な鍛冶師を専用で雇っている
「あっ、クランと言っても小規模なので居ませんね」
「そうなんだ。それで欲しい武器は何かな」
「軽量でリーチのある剣が欲しいんです。ありますか?」
「リーチがあって軽量かぁ。レイピアは?」
壁に飾ってあるレイピアを取って雫に見せる
「扱いやすい武器が欲しくて」
「成程、ならこの辺かな。片手用の剣だから比較的軽い、両手持ちも可能」
剣が並んでいる所を指差す
「普通の剣のようだが売っていなかったのか?」
「ダンジョン鉱石って重いから軽量化されてるのが売ってなかったんだと思うよ」
「は、はい、そうです。全部振り回すには重くて……よく分かりましたね」
「伊達に装備屋やってる訳じゃないから」
「そういう物なのか」
「君はずっとその剣だから覚えてないか。商品、触って確認していいけど真剣だから気をつけてね」
雫が並んでいる剣を確認していく
迅も少し置いてある商品を見る