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中学三年

 いじめを受け、三年。


 卒業が近づいてきた。


 私は近くの高校に進学したかった。


 定時制ではあるが、高校に入り、高卒だという証を貰い、社会に出たいと思っていたからだ。


 それに、あのころの夢は『歴史研究家』になることだった。


 だから、どうしても高校に入りたかった。その一心で、特別支援教室に通いながらも、普通の人と同じ勉強をした。


 面接練習にも力を入れた。


 とくに、人見知りがあったため、慣れるようにという事もあった。


 クラスの連中は、誰一人私のことを相手をしないのを知っているから、特別支援教室に通っている子たちや、支援の先生や特別支援教室の担任が練習相手になってくれた。


 それが私にとって、心の救いにもなったし、楽しいという感情を教えてくれた。特別な時間だった。


 通級教室に戻れば、「いたんだ」と言われ、階段から突き落とされることもあった。


 ものも投げ渡されたり、「気持ち悪い」といわれる日も。


 とくに、「笑顔がキモイ」と。


 面白いことはあっても、何笑ってるの? と言わんばかりの顔をされたり、「今笑うところなの?」と言われたりもした。


 挙句の果てに、死んでほしいと言われたこともあった。


 なら死んでやるよと、思った。


 母に死んだ後のこと、どうするのよ! と怒鳴られたが、私には関係ないの一点張り。


 だって、私が死ねば、あいつらが責められるんでしょ? 何故、あんなことを言ってしまったのか。本気じゃなかったのにって、泣くあいつらの顔を、あの世から見下したかった。


 さぞ、気持ちよかったのだろうか。と今も思う。


 それが復讐になればと思った。世間から指を指されて、恥じて行けばいいと。自分と同じ目に遭わせることが、私の復讐だった。


 あの頃はね。


 今は? って言われると、復讐したい心は健在だよ。


 でもね、復讐したってなにも得るものなんてない。


 今の私の復讐は、小説を書いて、有名になって。あいつらが出来ないことを成し遂げようということ。


 『歴史研究家』の夢は諦めてもいないし、今の夢は『小説家』になること。


 それが、復讐の道になる。安全で、尚且つこの話が話題になれば、自分たちが何をしてきたかにも気が付くかもしれない。


 大人なんだから、いじめだったことも判別しないと、子供が出来て、間違いを教えるなんて、親として失格だと思う。


 私なりの優しさだと思いなよ。


 これを読んでいる人たちも、安全な方法で復讐した方が身の安全だよ。


 もし、私みたいないじめを受けている子や不登校になっているそこの君に、良いことを教えてあげる。







【自分の人生に、そいつらは関係ない。自分の人生は自分のもだ。そいつらのせいで、人生を棒に振っている方が馬鹿だ。やりたいことがあれば、それを優先し、そいつらを無視しろ。できなければ、社会に出ても生きてはいけないと思え】








 私は、学生の頃よりも、社会に出た後の方が精神的に辛いし、体調にも変化が出てくることばかりだ。


 年上には気を使い、年下には教えることばかりで、特に胃の方に負担が来る。


 社会に出たら、胃薬と頭痛薬を常に持ち歩け。


 それと同じように、学生の間は常に夢と優しさを持ち歩け。


 夢は、未来の道筋になる。


 優しさは、誰かを想い、大切なものを気づかせてくれる。


 だから、自分の人生は自分のものだけなのだから、諦めるな。


 私はこうして、小説を書いている。


 これを読んでくれた人は、どう思うかは自由だ。


 


 それだけは、覚えていて。

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