「このバカは抑制剤をわざと飲まずに、フェロモンを使って俺を落とそうとしたんだ。ちなみに西野も同じことをしようとした時点で、コイツと同罪だからな」
「いやいや、オメガのフェロモンとは質が違うだろ。それがキッカケで、無理やり
そのときの状況を想像しただけで、俺が起こした以上の被害が出ているのがわかりすぎる。
「
「人の振り見て我が振り直せが、すげぇ理解できた。フェロモンを使わないように気をつける……」
大乱闘というセリフにぞっとしながら、昨日の状況を思い出した。大乱闘にはならなかったが、アルファのフェロモンで周囲がカオスになったのは、
「
ふと気になったことを口にしてみると、
「涼との馴れ初めは、喋ったら絶縁って言われてるから教えられない。でも俺たちは、ものすごいエッチな関けぶっ!」
やけに流暢な物言いでふたりのことを語ってる途中に、
「おい、大丈夫なのか?」
パイプ椅子ごと倒された
「コイツは頑丈にできてる。心配する必要はない。それよりも西野、もうフェロモンで騒ぎを起こすなよ。それが守れるのなら、月岡に接触していい」
副委員長様からの命令が下されたタイミングで、昼休みが終わるチャイムが鳴った。
「わかった。