あるゲームセンターにて。
「ちょっと先輩、もっと寄ってくださいよ」
「十分寄っているわよ」
プッシャーゲームの椅子で肩を寄せ合っている
涼香の傍らには、空のカップ。反対の涼音の傍らには、メダルが山盛り入ったカップがあった。
涼音の分を稼ぐと言っていた涼香のメダルは早々に尽きてしまい、結局涼音は自分の百円で替えたメダルで遊んでいた。
「結局あたしが先輩の分を稼いでますね」
「そうね、養われているわ」
「先輩のカップ貸してください」
涼香は素直にカップを涼音に渡す。涼音はそのカップに半分程のメダルを入れて涼香に返す。
「ありがとう」
「大事に使ってくださいね」
そしてタイミングを合わせて、二人はメダルを投入していくのだった。