久々に御近所のベテランボランティアさん宅へ行ったら、可愛い子が増えていました。
何かに噛まれて怪我をしていたところを保護された仔猫ちゃん。
パッチリお目々の女の子です。
初対面でもスリゴロの仔猫ちゃんと遊びながら、新たな医療情報を得ました。
なんと、マンソンの駆虫薬に注射するタイプが導入された病院があるそうです。
【マンソン裂頭条虫症】
犬や猫の小腸にマンソン裂頭条虫が寄生する病気です。
主に猫での感染が多く、カエルやヘビなどを食べることによって、その体内にいる条虫の幼虫が犬猫の体内に入ることで感染します。
ほとんどの場合は寄生しても無症状。
軽症だと軟便、食欲があるのに体重が増えないといった症状が見られる程度。
多数寄生した場合には、慢性的な下痢、削痩。
重症になると虫が腸管に詰まってしまい腸閉塞を起こすこともあります。
治療には、駆虫薬を使って駆除します。
予防としては、猫にカエルやヘビなどを捕食させないこと。
野良猫や地域猫は、マンソン裂頭条虫に感染している場合が多い。
筆者が初めて遭遇したマンソン裂頭条虫症の猫の治療は、大きなラムネみたいなサイズの錠剤を4つ渡され、それを飲ませるというものでした。
しかしウエットフードに混ぜ込んでも、猫は口にしようとしない。
困り果てて別の病院へ行ったところ「ビルトリシド」という人間用の錠剤を猫の口へポイッと放り込み、いともあっさりと投与完了してくれたのが印象的でした。
マンソンの治療は病院によって難易度が全然違うと知った出来事でした。
【マンソン治療に使われる薬剤】
猫にはプラジクアンテルという成分が使われることが多いそうです。
プラジクアンテルは、猫の寄生虫(条虫や吸虫など)を駆除する薬の成分です。猫の瓜実条虫や猫条虫、多包条虫の駆除に効果があります。
しかしマンソンに関しては一般的な量では効果がなく、他の寄生虫(瓜実条虫など)に対して6倍程度の用量を要します。
特有の苦味があるため、餌に混ぜても嫌がって食べないことがあります。
今回知った「注射」は、プラジクアンテルを使ったもの。
都会の病院ではもっと前から使われているようです。
石垣島にもようやく入ってきたみたいですね。
ビルトリシドは、人間用のお薬です。
プラジカンテルという成分の吸虫駆除剤です。
吸虫類は、もともと魚や動物に寄生している寄生虫です。
稀に、淡水魚や淡水のカニ・エビなどの生食によって起こる肝吸虫症、肺吸虫症、横川吸虫症などがあります。
プラジカンテルは、吸虫体に取り込まれ、その膜を不安定化させて殺虫します。
効果が高く、1~2日間の服用で治療が可能です。