猫に関わったことがある人なら何度も食らったであろう猫パンチ。
筆者は2024年にスペシャルシャーパン猫を保護したおかげで、1ヶ月半の間に数十発の猫パンチを見ました。
見た目はモフモフしている猫さんのお手々から、流血するようなパンチが出るなんて。
猫と触れ合ったことがない人には想像つかないかもしれません。
そんな猫パンチの思い出をここに書いてみようと思います。
まずは2018年TNR猫のオッドアイ兄妹。
兄のル・シエル(右目が黄・左目が青)と、妹のラ・メール(右目が青・左目が黄)。
白猫オッドアイはそれほど珍しくはないですが、兄妹で左右対称という珍しいコンビでした。
この兄猫ル・シエルがそれはそれは激しいパンチ猫でした。
2匹は人馴れしておらず、毎日餌やりしているのに姿を見ただけで猛ダッシュで逃げる猫たちでした。
TNRの際は捕獲機を使っています。
保護猫として里親募集する気は全く無く、抗生剤の投与期間が過ぎたらリリースするつもりでした。
ところが、ほんとにたまたま、偶然、何の御縁か、大阪の保護ボランティアから引き取り希望がきたのです。
その保護ボランティアは現在は活動終了しています。
「え?! 人馴れしてない野獣みたいな猫ですけど、いいんですか?」
「馴らしのベテランがいるから大丈夫」
声がかかったときはビックリして、本当にいいのかと確認したほど。
大丈夫だとのことで、大阪へ送り出したのでした。
その後、この兄弟の人馴れには、なんと1年半もの期間を要しました。
ル・シエルが特に大変だったようです。
彼はなんと【猛烈往復猫パンチ】の使い手でした。
シャァァァァァ! からの、バシン! バシン!
上から斜め下へ叩きつけるような重いパンチです。
しかも二連撃。
所謂【二刀流】でした。
(猫って両手でパンチ放てるんだ……)
動画を見せてもらったときは、そう思いながら驚いたのを覚えています。
その後、別の猫でも二刀流を見ました。
メス猫でしたが、これまたたいそう気性が荒い。
餌場に他の猫が近付くと、ダッシュ接近からの二連撃!
この猫は横に薙ぎ払うようなパンチでした。
後ろ足だけで立ち、前足二本を交互に横に振る。
その姿、ヒグマの如し。
しかし彼女は餌やり人には友好的で、膝に乗ってゴロゴロ言って甘えてました。
餌やり人には超甘く、地域猫仲間には超辛辣。
こういう性格の猫は、意外と多いかもしれません。
残念ながらヒグマみたいな女傑は画像がありません。
キジトラで体重5キロの大柄なメス猫でした。