前エピソードの「トラ」と「シロ」には、もう1匹姉妹がいる。
その仔猫は「ミケ」。
ミケは保護する前から里親希望者がいた仔猫。
「三毛の仔猫が欲しい」
知人から、そんなリクエストがあった。
前エピソードの「ゆめ」と同じパターン?
それからしばらくして、ミケが駐車場に現れた。
すぐに電話して、三毛の仔猫を保護したと伝えて、ミケは3日後に里親希望者宅へ。
その家には、以前譲渡した「キジ太」がいた。
キジ太は、野良猫ファミリーが暮らす別荘地で2017年の春に生まれた子。
血縁者は前エピソードの「キジトラ」「チャトラ」「ダイソン」「チビクロ」。
多分キジトラかチビクロのどちらかの子だと思いますが、なにしろ姉妹で仔猫まとめて世話をしていたので、どっちの子かは分からない。
キジ太とミケは、すぐ仲良くなった。
いつも一緒に行動していたらしい。
そんな2匹が、揃って脱走してしまったのは、2018年後半のこと。
「猫たちがいつの間にか外に出ていて、車に轢かれてしまった」
里親さんから、そんな電話がかかってきた。
現場は、石垣島の中でも交通量がとても多い道路。
来客が開けたままにした扉から外へ出て、道路に飛び出して轢かれたとのこと。
キジ太は叔父叔母(もしかしたら母も)が交通事故で死亡した一族の子。
兄弟従妹たちも数匹が交通事故死している。
飼い猫として家の中で暮らせるようになって良かったねと思っていたら、脱走して交通事故に遭った。
不注意は誰でもあるし、脱走を100%止めることは難しいだろうけれど。
この件に関しては飼い主の不注意ではなく、訪問先の扉を開けたままにしてしまった来客の不注意だ。
知人はかなり落ち込んだようで、以降は猫を飼っていない。
室内で暮らせるようになり、病気にならない限り十数年は生きられた筈の2匹の死は悲しい。
脱走した猫の死亡原因の最多は交通事故。
飼い猫の交通事故死を防ぐには、外に出さないようにするしかない。
人の出入りがある時間帯は、ケージに入れておく。
網戸は破られるので、金網を張ったりする。
外への出入り口付近に猫が嫌がる物を置いて、近付かせないという方法もある。
飼い主が気を付ければ脱走の確率は下がるし、外に出て交通事故に遭う危険も減る。
これから里親になる人には、脱走を防ぐために何ができるか考えてほしい。