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子供を残して逝った猫「チビクロ」

 ペット用のウエットティッシュで顔や身体を拭いてあげた後、使用済みウエットティッシュに座ってしまう仔猫の名前は「チビクロ」。

 前エピソードのキジトラ、チャトラ、ダイソンの兄弟で、同じ黒猫のダイソンと序盤はなかなか見分けがつかなかった。

 後にオスのダイソンの方が身体が大きくなり、見分けやすくなった。



 この兄弟の中で、1歳まで生きられたのはメスのチビクロとキジトラの2匹。

 オスのダイソンとチャトラは、生後3~4ヶ月頃にこの世を去ってしまった。

 チビクロは成猫になり、翌年1歳になる頃に子供を産んでいる……筈。



 何故あいまいか?

 それは、姉妹猫キジトラと仲良く一緒に子育てをしていたから。

 仔猫は大小さまざま10匹以上いて、人見知りする子は隠れてしまうので正確な数は分からない。

 2匹は自分の子も甥姪も関係なく授乳して育てていたので、どっちがどっちの子なのやら。



 猫の繁殖の凄まじさに驚愕した2017年の春。

 同時に、仔猫の死亡率の高さも知った。

 チビクロ&キジトラ姉妹に加えて、姉妹の母猫(「かあちゃん」と呼んでいた)も仔猫を連れて現れたり、同じ別荘にいる別ファミリーにも仔猫が生まれて、最多時には仔猫の数は20~30匹いたと思う。

 その仔猫のうち何匹かは、すぐに姿を消した。



 チビクロ&キジトラ姉妹とその母の子供たちも、キャットフードを食べ始める頃には7~8匹に減っていた。

 仔猫たちの命を奪うのは、カラスと交通事故。

 おそらくこれは、他の野良猫たちの子も同じなんだろう。

 この別荘地は2018年3月末にTNRした頃には、2017年生まれの仔猫3分の2が死亡または行方不明となっている。



 チビクロは、子供が生後3ヶ月を過ぎる頃に、交通事故で逝った。

 TNRを開始した2017年12月には、チビクロは子供を残してその生を終えている。

 四兄弟でTNRまで生きていたのはキジトラだけだった。


 チビクロとキジトラが育てていた仔猫たちは人懐っこい子が多かったので、知人の紹介で里親が見つかり5匹は飼い猫になっている。

 しかし、譲渡した5匹のうち2匹は、里親さんの家から脱走して交通事故に遭い、亡くなったと聞いた。


 屋外にいる猫の命は短い。

 猫を飼う方には脱走に気を付けて、安全な室内で養ってあげてほしい。



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