2018年の春のこと。
人生初、保健所から犬を預かった。
正しくは保健所の譲渡ボランティアからの預かり。
保健所から収容動物を引き出す方法は3つある。
1つは、乳飲み子限定のミルクボランティア。
これは、離乳までの限定預かり。
本人の都合によって土日だけとか、1週間だけとか、短期も可能。
2つめは、個人譲渡。
これは、ボランティアではなく、一般人への譲り渡し。
預かりではなく里親として、終生飼養の責任を負う。
3つめが、ボランティア譲渡。
これは、保護団体などが保健所から収容動物を引き取り、里親希望者に譲渡する目的で保護する活動。
誰でもできるわけではなく、保健所に認定される必要がある。
綺麗な茶色の中型犬「さくら」は、譲渡ボランティアの資格を持つ知人から預かった保護犬。
さくらを預かりながら、保護ボランティアについて教わった。
さくらのお世話を通して、犬の飼い方について学んだ。
成分表の原材料で、一番最初に書かれているものを「主原料」といい、最も多く含まれているということは、この頃に知った。
3月末の石垣島は、天候も穏やかで気温は高くもなく低くもなく、一番過ごしやすい時期。
朝夕の散歩は快適だった。
さくらを連れて、海が見える道を歩くのはとても楽しかった。
初めてお世話した保護犬は、とても思い出深くなるようで、さくらと過ごした日々は今も鮮明に覚えている。
その後、わずか1ヶ月ほどの預かりで、さくらは里親希望者のもとへ引き取られた。
さくらを保健所から引き出した譲渡ボランティアのもとに、若い御夫婦から問い合わせが入り、我が家にいるさくらに会いに来てくれた。
トライアルなどに関する説明は保護主である譲渡ボランティアが伝え、保護犬の性格や散歩のクセなどは預かりボランティアが伝える。
それから、里親希望者さんたちにはさくらと共に散歩に出た後、トライアルが決定。
さくらはいい子にしていたようで、トライアルは問題無く完了し、正式譲渡が決まって保護犬を卒業した。
今はもう、里親さんがつけた違う名前で呼ばれている。
保護犬の名前は「仮名」といって、譲渡されるまでのかりそめの名前だけれど。
思い出の中のあの子は、ずっと「さくら」のままなんだよ。