「湖の奥の洞窟、湖の奥の洞窟……」
ミユのセリフを復唱しながら洞窟を探す。
弓矢と魔法を使い、妖精界に生息している魔物。それはオークだ。魔物の中でも頭のいいほうだから武器や魔法なんかが使える。厄介だけど、弓使いと魔法使いだけなら、
ついでに魔物に対する
夜の森はもっと不気味だと思っていたけれど、大きな月と満天の星空で神秘的な雰囲気だった。気温もちょうどよく、夜風が心地いい。ずっとここにいてもいいくらいの場所だ。
気持ちい夜の散歩も終わりを迎え、目的地に到着した。洞窟の中はよく見えないけれどオークが数匹眠っている。
あれだけならちょろいのだけど、近くの木の上に見張りらしきオークがいる。角笛を腰にぶら下げてしっかり見張っている。だけど一匹だけだし、殺して断末魔でほかのオークに起きられても面倒だから実験で使おう。
賢さに感動しながら木に上り、背後から
再び目を開けると、玉座の目の前だった。守護者もいないし、額縁には三大欲求が描かれているだけだった。あっけなさに少しがっかりしながら、絵をナイフで刺す。絵は消えて、代わりに私の写真に入れ替わる。貴族のころの写真なのでいい笑顔だ。家族を失ってからは一度も写真を撮っていないからだろう。
ほかにすることもないので帰ることにした。
「帰る」
扉をくぐり、魔界へ戻る。
「さて、何をお願いしようかな?」