表層の扉よりも大きいし、威圧感がある。この先には何があるのだろうか。扉を開けると、そこはお城にあるような玉座の間だった。
王座には妖精の形をした”何か”が座っていた。私が足を踏み入れると同時に彼は立ちあがり、剣を抜いた。次の瞬間恐ろしい勢いで突っ込んできた。間一髪で躱せたけれど肩が少し切れた。あの勢いの突きを食らったらひとたまりもない。戦うしかないようなので仕方なくナイフを手にする。このナイフは
彼は再び距離を取った。高速の突きが来ると思い身構えていると、今度は切りかかってきた。突きほどの脅威ではないがこちらも攻撃のスピードが速いので、ナイフで受けるので精一杯だ。
「何か。何かこいつの動きを止められるものは……」
突きか、5連撃の斬撃の後、彼は羽を使ったジャンプで必ず距離を取る。その間に何か反撃の手立てになりそうなものを探す。
「あれは……」
ふと目に留まったのは玉座の後ろに飾ってある大きな写真だった。家族の写真なのだろう。みんないい笑顔を浮かべている。表層にあったものと同じだろうか。表層にあったものはナイフを刺しただけで額縁ごと消滅した。これはそうなのだろうか。
悟られないように、左手で
5連撃を受けきって彼が距離を取った瞬間。左手で
ナイフの先に写真があることに気が付いた彼は再びジャンプしてナイフを体で受け止めた。脇腹に刺さったので相当痛いのだろう。もがき苦しんでいる。
床でもがいている彼にとどめを刺し
ここにはそれ以外には何もないので、出ようとするも肝心の出口がない。こんなところで一生をつぶすわけにはいかないので何とかしてでなければならない。
「あの~誰かいませんか?出してほしいんですけど」
ダメもとで誰もいない空間にお願いしてみると、額縁の前に扉が現れた。まさかこれでいけると思っていなかったので正直びっくりした。だが、問題はこの扉が本当に出口かどうかということだ。見たところあるのは扉だけでどこにもつながっていない。物は試しなので、開けてみるとそれはちゃんと出口だった。扉の先にはさっきの玉座の間が見える。
扉は彼の死体の前につながっていた。出てすぐ扉は消えてしまったのでもう一度はいるには死体を
「出してくだ……」
することがないので商人の精神世界からも出ようとして気が付く。守護者を倒したからこの精神世界は私のものにできるのではないだろうか。
守護者が身を挺して守った家族の写真。これが商人の精神の根幹なのだろう。とりあえずナイフを刺して破壊する。すると、私の写真の入った額縁が出現した。これで彼の心の中心は私になったのだろうか。玉座には私の形をした守護者があらわれた。
さっきのといい、今回のといい、守護者は真っ白なので気持ち悪い。
「帰りたい」
現れた扉に入り、さっきの茂みに出てくる。さて、商人はどうなっているだろうか。