首を突っ込んでしまったからにはちゃんとやるしかない。けれど、そのまえに。
「ポポはこの村でやりたいことがあったんじゃないのか?」
「そーだったぽ!うっかり忘れるとこだったぽ」
そんな簡単に忘れていいことなのか?あんな命がけだったのに……
ポポは少しの間悩んで、結論を伝えてくれた。
「でも、ポポは困っている人にお願いなんてできないぽ。ちゃんと悩み事をカイケツしてタイトーな立場でお話ししたいぽ」
天然でかつ根がいいやつ。ポポが人間だったら、異性の人気を独占しそうだな。いや、ポポはポポの見た目だからかわいいのでは?人間だったら普通にイタい奴かも。どうでもいい脳内議論はルミナの声で幕を閉じる。
「ユウキ!ぼーっとしないの。さっ、情報収集行くわよ」
「あぁ、うん」
まずは、受付嬢に詳しい情報を聞くことから始まった。彼女の話で分かったことは3つ。
一つ目、一人だけ失踪しなかった子供がいる
二つ目、その子供曰く「変な楽器の音が聞こえた」とのこと
三つ目、一人の木こりが北西の洞窟へ子供が入っていくところを見たらしい
RPGに脳を支配されているため、事件の真相はすぐに分かった。おおかた、北西の洞窟にいる魔物か何かが、特殊な楽器で子供を誘拐したのだろう。幸いルミナもおれも誘拐されたような子供の年齢じゃない。問題は、ポポだ。
「ポポはお留守番だな」
ポポが俺の言葉を聞き目を丸くさせる。
「何でぽ?ポポも戦えるぽ!」
「だって、ポポは子供だろ」
「ふふん、そこは心配いらないぽ。ポポが悪いやつをすぐにやっつけるぽ」
オークから逃げ回ってたのに本当にできるのだろうか。
「ポポはオークからにg――」
「逃げてたのはユウキも一緒だぽ」
最強のカードを切られた。返す言葉がない。けれど、逆にチャンスなのでは?
「わかった。おれもポポと一緒にお留守番をする。ルミナ、任せた!」
決まった。完璧な笑顔とグッドサイン。ルミナの魔法なら絶対に負けないし、おれもポポもけがしない。素晴らしい!
「ダメだよ。泥棒が禁足地に向かっている以上ユウキは戦えるようにならないといけない」
せっかく戦わないで済むと思ったのに、おれのハッピーな気持ちを返してくれ。
「なんでだよ」
「禁足地に私たち神は干渉できない。つまり、はいれないのよ」
「は?なんだよそれ」
「10年くらい前に結界が張られたの。誰が張ったのかはわからないけど、無理なものは無理なの!」
なんか、すべての出来事が悪い方向へ向かっている気がする。