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第20話 脱出‥‥‥‥‥‥‥

脱出でき‥‥‥‥‥‥‥‥‥る。たぶん。


だってスマホがポケットにあるから。スマホを取り出し電波も確認。電波も大丈夫OK!

でも‥‥‥誰に電話する??部のみんなは授業中やし、真央さんや監督に言ったら〜2人とも愛梨奈を溺愛してるから〜犯人探しして大事になりそうやし‥‥‥。寒いよね愛梨奈。悩んでる時間はない。

将太君に電話してみる。すぐに出る。

「はい。どうした?」

「今は、授業中?」

「そうですけど体育なんで出席も取り終わってるから結構‥‥‥動けますけど、何かあった?」

「よかった。道場の倉庫に閉じ込められた。あけてくれない?」

「はぁ?!愛梨奈は?」

「愛梨奈も一緒に。寒いから、私1人なら休み時間まで待てるんだけど‥‥‥」

「すぐ行く!」

良かった。体育で出席取り終わってたらバレないね。「愛梨奈、将太君が助けに来てくれるからね。もう少しだよ。」

バタバタバタバタ。すごい足音が聞こえてバァーンって戸が開いた。将太君が怒った顔で棒を持ってハァーハァーっと肩で息をしていた。寒いので道場の事務所に移動する。

私は場を和ませようと‥‥‥‥ワザと明るく‥‥‥

「さすが!早いね!ありがとう。」顔の前で手を合わせる。

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」恐い顔してる。

「ありがとう!体育に戻って!ごめんね。」

この場の雰囲気に合わない明るい声でワザと言うが‥‥‥‥。将太君に睨まれる。

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」

「あっ!あっ!あっ!」愛梨奈が将太君に両手をだす。将太君の顔が緩み笑う。

「愛梨奈〜。抱っこする?」

「あっー!」愛梨奈が返事をする。

「おいでー。」っと将太君が言うので抱っこ紐からおろす。

よかったー。愛梨奈のおかげで少し空気が和んだ。

「愛梨奈。ほっぺ冷たい。」っと将太君が言う。

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」ごめんね。愛梨奈。

「どうしてこうなった?」

「どうしてだろう?」っと首を傾けて言うと‥‥‥‥‥将太君がまた睨んでくる。

「‥‥‥‥‥‥。テーピングを取りに来たら直ぐにドアが閉まって開かなくなった。」

「誰がした?」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。わからない。」

「まったく?」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。まったく。2人の女性の話す声が聞こえた。」

「なんて?」

「近づきすぎ。とか、おばさんじゃん。とか、調子に乗るな。とか‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥。柔道部の誰かのファンか‥‥‥‥‥‥。」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」

「まぁ〜。代表の3人の誰かだろうな!アホなヤツがおるな。」将太君は鼻で笑う。

「理事長には?」

「‥‥‥‥。言ってない。大事になるかと思って‥‥‥。だから授業中かな?って思ったけど将太君にお願いしたの。」体が温まってきたからか愛梨奈がコクリコクリっと寝だした。

愛梨奈を寝る様子を頭を撫でながら見てた将太君が恐い顔をして言う。

「理事長に言って。リサさんが言わないなら俺が言う。12月のこの寒い中。1歳にも、なってないコを閉じ込めるなんて命だって危なかったかもしれない!!!」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥。うん。そうだね。停学とかにはならないよね?若いコには未来があるから‥‥‥‥。」

「退学でいいよ!」怒ったまま言う。

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」

「行くよ!」

「どこに?」

「理事長室に決まってる。監督も電話で呼びだす。」

「監督まで‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」

「柔道部の大事な事だから!!」


理事長室の前で息を切らした監督に会う。

「監督って走るんですね。」って茶化して言うと‥‥‥‥将太君に鬼のような顔で睨まれた。その顔を見て

おどけた返事をしようと笑っていた監督の顔も引き締まる。4人で理事長室に入る。真央さんもだたならぬ空気に気づきいつになく真剣な顔をする。

「どうしたの?」真央さんが聞く。


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