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第13話 えっ‥‥‥‥‥

ここに来て3ヶ月が過ぎた。

みんなに甘やかされて愛梨奈もスクスク育ってる。

泣けば誰かが抱っこしてくれるのを愛梨奈自身もわかっているのか‥‥周りに人がいなくなると、すぐに泣く。才木監督が抱っこしてくれてる時もあり‥‥‥。申し訳なくておんぶをして仕事をしようとするが〜「いいよ。いいよ。」っと抱っこしてくれている時もしょっちゅうある。

本当に環境に恵まれいる。


今日は午前練習が終わると大阪に行く日でちょっと不安。

まず、1人で愛梨奈を連れて電車に乗った事がない。大丈夫かな?泣かないかな?

後‥‥‥財産分与と相手側の慰謝料が振り込まれず、どう対応するかを隆くんと藤川さんと打ち合わせする事になっている。周平と相手女性と会わないか不安‥‥‥。

「集合!」

午前の練習終わりのミーティングで話す時間をもらう。

「お疲れ様です。今から大阪に行く用事があって帰りが明日の夕方?夜になります。ごめんなさい。」

「えぇー。やだ。」

「えりなロスです。」ハハハハハハ

「なるべく早く帰るね。」

「早くね。」「お願い」ハハハハハハ

「洗濯は明日の夜から回していきますが、急ぐものは‥‥‥自分で回してください。ごめん。急がないのは置いといてね。」「ご飯ですが‥‥‥特別メニューを注文してるコは冷蔵庫にタッパーに入ってます。蓋の上に名前と日付と朝・昼・夕が書いてあるので確認して取ってください。ワット数と時間が書いてあるのでレンジでチンしてください。」

「はい!」

将太君の提案で2ヶ月前から特別メニューを提供することになった。寮費とは別に料金を頂いてるので3ヶ月前から必死に勉強してる。もっともっと、皆の役にたちたい。


明日には帰ってくるのに皆‥‥愛梨奈の前に集まり抱っこの争奪戦を繰り出している。穏やかに過ごせた3ヶ月。絶対に壊したくない。どうか周平達に出くわせないで!!!!神様にお願いしていると


「大丈夫?」

「将太君!何?」

「いや〜何か心配そうだったから。何かあるんかな?っと思って!」鋭いな‥‥。学生に心配されるわけにはいかない!

「ハハハ。うん。大丈夫!!」

「ムリするなよ!」

「ありがとう。」

さっ!行こう!まず‥‥理事長室に行き真央さんに会いにいく!

「愛梨奈〜!!」真央さんが手を出すと愛梨奈も手を出す。「ハァ〜かわいいすぎか!」

「荷物もあって大変やね。弁護士事務所まで車出そうか??」

「いいよ!大丈夫!行ってくる!」

「そう?ムリせずに何かあっあらすぐに連絡して!最寄り駅まで送る。」

「何かあったらすぐ電話する。歩くん大変だなって思ってたからありがとう!」

「さぁ!行こうか!あっ〜愛梨奈はおいて行って欲しい。」フフフ。

愛梨奈は、凄くお利口さんで難なく事務所前まで着いた。ふー良かった。


「リサ〜」マリが手を振って近寄ってくる。

「元気?わ〜久々!うれしい!」

「元気!マリは元気?こんなに会わなかったのって初よね?」

「うん。会いたかった!」

3ヶ月ぶりに再開してランチをする。愛梨奈も海君も離乳食ははじめているがお昼はまだミルクなのでご飯くる前にミルクをあげる。

2人は生まれてからずっと一緒にいるからか仲良く「あ〜あ〜」っとお話しながらランチが終わるまでグズる事なく待ってくれていた。


「どう?男子柔道学生は?」

「みんな、優しい。監督・コーチもよくしてくれている。もう、こんなにいい環境で良いのかな?罰があたるのでは??って思うくらい。」

「フフッ。罰って‥‥リサらしい。頑張ったリサへのご褒美だよ!」プラス思考のマリらしいフフッ。

「ご褒美か〜。そう考えるといいね!」

「うん。」

「マリは?どう?」

「うん。リサが居なくてさみしい。でも孤独ママはな‥‥‥って思って公園デビューした。」

「すごい!!ママ友できた?」

「いや〜。リサ以外に全部をさらけ出せる友達は今後も出来ないと思う。上辺の友みたいなママ友は出来た!」

「あ〜。なんかわかる!!」

まだまだ話は尽きないけど打ち合わせのために店を出る。事務所までの道中‥‥エリが話す。

「詳しくはわからないけど周平くんが色々ゴネてるみたいなの。ここでリサが妥協したら崇や藤川さんが勝ち取った事が無駄になる。だから、心を鬼にして戦って!ここで許すと向こうの思うツボ。悪い事した人にはそれなりの償いは必要だからね。」

「うん。そうだね。私‥‥今が幸せな毎日を過ごせているから、もう良いねかな?って正直思ってた。でも、違う。今の環境は真央さんや柔道部の皆が作ってくれたもの。運がよかったんだよね。もしかしたら路頭に迷ってたかも。とことんやりたい!」

「うん。そうだよ。情はいらないよ。」

「うん。ありがとう。マリには何でもお見通しよね。マリが言ってくれなかったら甘さをだしてたよ。ありがとう。大好き。」フフッ

「私も大好き」フフッ


事務所で打ち合わせをする。

金額は相手側と同意してるが振り込みがないという事。

だから〜まず内容証明でお金を払うように促す内容と期日までに振り込みがないと差し押さえができるように裁判をするという内容を送る事にする。

送る相手が本人達とそれぞれの実家にも送ることにする。

藤川さんいわく、女性側は親に言ってなさそうやから親がすぐに立て替えて振り込むと思うと言っていた。まぁ〜不倫して相手の妻を階段から落とそうとして慰謝料を請求されてるなんて言えないよね。

あ〜ご両親は心を痛めるだろうな‥‥。でも、これは仕方ない事と鬼になる。

周平の方は払うお金があるはずなのに払わない。

もしかしたらお金じゃなくて私への未練かも?って言われた。払ってしまうと本当に縁がきれるから‥‥。どう出てくるかはわからない。予測不能っといわれてビクッとした。

夕飯の買い物をしてマリの家に戻ろうとした時に‥‥‥後ろから誰かつけてる??とまって振り返ると誰もいなかった。気のせいかな??マリも‥‥

「私も何か違和感あったけど誰もいないね。」

「うん。よかった。」

それが気のせいではなかった。

マリの家でいっぱい話をして笑った。

海君と一緒に愛梨奈も隆くんが寝かしつけて〜朝まで3人で寝てくれるって‥‥‥。

何から何までありがとう。

「ねぇ〜いいなって思う学生はいないの?」

「はぁっ!!いるわけないよ!学生だよ?10こ以上下だよ。向こうがないよ!!」

「え〜マリは童顔だから20代の前半に見えるし‥‥‥なんかあるんじゃない?」

「も〜!!ない。ない。皆、柔道にひたすらに真っすぐ向き合ってるし〜」

「そっか〜。残念。」

「もう、恋愛はいいや〜。」

「何言ってるの?まだ、31歳よ!!今からよ!」

「う〜ん。誰かを好きになるのが恐い。」

「リサ〜」マリが抱きしめて背中をポンポンっとしてくれる。


マリのママにも会って、お昼過ぎに梅田に出る。寒くなってきたので愛梨奈の冬服を買いにマリ達とデパートに入る。愛梨奈のアウターやスウェットを購入する。そして、隆君と藤川さんにネクタイ。マリとマリママとリカちゃんにマフラー。海くんにスタイとニット帽を購入して〜マリに渡す。

「えっ!えっ!おせわになった人へのプレゼントって言って一緒に選んでって言ってたじゃん??」

「おせわにになって今もずっと助けてくれてる人達!!間違いない。」

「え〜え〜。ありがとう。うれしい。」ちょっと涙目。

「フフッ。泣かないで。本当にいつもありがとう。これからもよろしく!!隆君とケンカしたら奈良に来てね。」

「うん。ケンカしなくてもいく。」

「うん。来てね!!」

デパートの入り口でマリと別れる。

真央さんや柔道部の皆にお土産を買ったらすごい荷物になった。

早く帰ろうと駅の改札口に急ぐと

「リサ!!」って呼び止められる

えっ〜。うそ!!周平!早く改札口に入らないと思うのに足が動かない。どうしよう‥‥

藤川さんの「予測不能な行動をとるかもしれない。」っていう言葉が頭をまわる。恐い〜。

「どこに行く?帰ろう家に!」周平が言い手を掴もうと手を出してくる。イヤー。声もでない。

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