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第13話 黒い車は誰?

コンビニでチンするご飯と類が離さなかったレジ前の羊羹とモナカを買って帰る。

「ただいまー。」「‥‥‥‥まー。」

「おかえり。類は、まーしか言ってないね。ダメよ。挨拶は丁寧によ!わかった?」

「はい。たらーいまー。」

「フフフ。おかえりなさい。」類の頭を撫ぜる。

ご飯をチンして納豆ご飯を出す。

「いたらきまぁすぅ。」

「どうぞー。」


「コンビニに行く時にマンション前に黒い車が停まってて中に人が乗ってそうだったのに‥‥‥‥類が指をさすから焦ったよ!」

「フフフフフフ。そうなんだー。だめなものに指をさす時があるからびっくりする時あるある!!」

「あるあるだね!」

「うん!でも黒い車は気になるね。記者だったりして?だったら、やばくない??どうする?耀に隠し子発覚!!って記事が出たら??」

「甥です。って言うから良いけど‥‥‥記者って感じではなかったよ。車が高級すぎた。」

高級車って言葉にドキッ‥として鼓動が早くなるが平然と応える。

「へぇー。高級車ねー。住民の方の知り合いか何かな??」

「そうかもな!」

どうしよう‥‥‥‥もしかして新さんが類の確認に来たのでは‥‥‥‥‥。どうしよう‥‥‥‥跡取りとして引き取るとか言われたら‥‥‥‥‥。絶対に渡さない。どんな卑怯な手でも負けないから。


机の下でおもいっきり拳を握ると手のひらに爪がくい込み痛みを感じる。

他には何も願いません。類と光希の仕事だけは奪わないで!!心の中で何度も願う。


「今日もロイヤルビールの仕事なんだ。」


「ふーん。そうなんだ。」平然を装うが鼓動が早いのを感じる。

「うん。ポスターとか販促品の撮影だって‥‥‥‥。」

「そっかー。1日で終わらなかったんだね。」

「うん。今日で終わるかな?明日も一応は予備になってるけど‥‥‥‥‥。明日、休みになったら出かけようよ!!水族館か遊園地か動物園か‥‥‥‥‥。」

「えぇー。いいの??疲れない?私は嬉しいけど!!!」

「ぜーんぜん。大丈夫!!」

「いつもありがとう。でも、類には内緒で‥‥‥‥って遅かった‥‥‥‥‥聞いてた‥‥‥‥‥」

「あちたー!お出かけ!!どうぶちゅうえん!!!」

「「あ〜あ〜。」」大人2人で頭を抱える‥‥‥‥‥。

「やばくない?仕事になったらどうする?」光希が聞いてくる。

「ヤバイよ。頑張って今日で意地でも終わらせて!!お願い!!」

「うん。頑張る。」

「うん。お願い。」

ルンルンの類を横目に2人でため息をつく。


もうー何が何でも今日で終わらせてもらうしかない。頑張ってとすごい圧で光希を送り出す。




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