九重 新‥‥‥‥‥。ここのえ あらた。 ここのえ‥‥‥‥‥。
頭の中で何度も繰り返したが‥‥‥‥心辺りはない。
でも‥‥‥‥‥‥。
ロイヤルビールとの仕事って聞いた時の花音の態度も気になってはいる‥‥‥‥‥。
やっぱり俺だけ思い出せない。何の役にも立たない‥‥‥。
よし!!!!考えても仕方ない。コッチから仕掛けてやろう!!!!!!
九重 新に駆け寄った‥‥‥‥‥‥。
「九重副社長、スイマセン。もしかして‥‥‥以前にお会いしましたか??」
「いや。あった事はないはずだ。。。。」びっくりしたように新がいう。
「そうでしたか??さっきほど「はじめまして」って言った時に違和感があったので‥‥‥すみません。」
軽く頭を下げる。
「あっいや〜。大丈夫!」
「僕‥‥‥両親を事故で亡くして、そのショックで断片的に記憶がないんです。」
「あっ。仕事のオファーをした時に事務所から聞いてるから大丈夫だ!」
「あっ!そうなんですね!」なーんだ。事務所から聞いてたんだ。「記憶喪失」とか呟くから知ってたヤツかと思ったよ〜。
「何か困ってる事とかはないのか?」九重副社長が真剣な顔で聞いてくる。心配してくれるんだな‥‥‥。
「はい。記憶は断片的で姉に言わせると思い出す必要のない記憶だそうです。だから不便なこともないです。ありがたい事に仕事も頂けてますし。」
「そうかー。家族はお姉さんだけ??」
「いや。姉と甥っ子の3人家族です。」
「‥‥‥‥‥。」九重副社長が固まった。う〜ん???
「九重副社長!!!」
「‥‥‥‥。あっ。スマン。甥っ子とは?」
めっちゃグイグイ聞いてくるな‥‥‥‥。身辺調査か??
「姉の子です。姉の旦那・甥っ子の父親はいないんですけどね‥‥‥‥‥。」
「‥‥‥‥‥。えっ??」
「両親の事故後‥‥気づいたら姉は妊娠してました。なぜか‥‥‥‥姉の相手の記憶は僕には一切ありません。」
「‥‥‥‥‥‥。甥っ子は何歳?」
「2歳です。かわいいですよ。」っと言う。
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」
「九重副社長!」
「あっ。スマン。そうか‥‥‥2歳かー。写真とかあるのか?」
「ありますよ。見ますか??」
なぜか‥‥‥‥‥‥甥っ子に食いつく。子供好きなんかな??っと大した疑問には思わなかった。