俺が調べた剣士中学校のスキルの検索結果にはこのように書かれていた。
優しいことに、どのようなスキルかわかるように動画も添付されている。
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剣士中学校では以下のようなカリキュラムが組まれております。
騎士コース:『バッシュ
魔法コース:『ファイヤーアローLv5』の習得を目指します。
支援コース:『ヒールLv5』または、『キュアーLv1』の習得を目指します。
冒険者コース:銃の取り扱い及び、ダンジョン探索の基礎を学びます。
○
名前にも見覚えがあり、動画で行われていることを見て俺は確信を持つ。
俺はこれらのスキルを知っていた。
(ヴァーサス・オンラインに存在したスキルで、名前もアクションも同じだ……)
これはすべて、1次職が覚えることができる低級のスキルだった。
しかも、目指している習得Lvが5や1など中途半端なのに疑問を持った。
(俺が知っているスキルLvの上限は10……)
動画に映っている人が得意げにスキルを披露している姿を見て、俺は愕然としている。
俺は何をくれると言われても、このスキルを行なっている姿をこんな風に記録してもらおうとは思わない。
(ただ、スキル自体はヴァーサスオンラインと同じものだ)
俺が分かった事実は、剣士中学校ではこの程度しか学ぶことができないということだ。
しかも、それぞれ1つずつのみしか習得することができないという。
高揚していた気分が無くなり、自分の進学先に絶望しか覚えない。
しかし、別の疑問も湧いてくる。
(ステータスはあるのだろうか?)
スキルの威力はステータスによって変化する。
そして、ステータスを確認できなければ、自分の能力がわからない。
(ゲームでは呟けばステータス画面が確認できたから、試してみよう)
俺は咳ばらいをして、ステータスが表示されることを祈りながら口を開く。
「ステータス」
ステータスと言っても、部屋に俺の声が響くだけでなにも起こらない。
待っていても何も起こらずに、どうしようもない気持ちになってきた。
(分からないことはスマホで調べよう)
俺は近くに置いてあったスマホを再び手に取り、検索を始める。
【ステータス 調べ方】
検索結果では、よくわからないゲームのステータス画面の表示方法が多数表示された。
その中に、自分のステータスを調べる方法は1つも載っていなかった。
しばらく検索を続けたが、自分のステータスを確認する方法はないと読み取る。
「はぁ……」
喜べたのはひとときの間で、検索の内容には落胆した。
スマホを投げ出そうとしたら、もう1つ調べてみたいことができた。
(スキルの確認方法はどのように行うのだろう)
ほとんど興味がなくなりかけていたが、一応調べるために操作を始める。
【スキル 調べ方】
あまり期待せずに入力したが、結果は自分の考えていたものとは違うものだった。
そこには、ステータスの時とは違い、すさまじい量の情報が記載されていた。
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超お買い得10枚入りセット
なめるだけで簡単簡易判断シート
精密検査可能血液検査キット
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基本的にシートへ体液を染み込ませると、スキルは判別できるそうだ。
レベルまで調べたい場合は、精密検査用のシートで行う。
(なぜ、スキルはこんな簡単にわかるのに、ステータスはまったくわからないのだろう……)
検索結果に少し納得できないけれど、自分のスキルを調べたくなってくる。
俺は部屋から出てリビングへ向かい、椅子に座っている母親へ少し緊張しながら聞いてみた。
「お母さん、スキルシートって家にあるかな?」
母親は椅子に座ってテレビを見ており、あきれるような顔でこちらへ顔を向ける。