ポーカーテーブルに座る俺の目の前で、悪魔がニヤリと笑った。
「では、ゲームを始めようか、人間よ」
「……ああ、望むところだ」
ディーラーの悪魔がカードを配り始めた。
──ここからは完全に心理戦。
ルシファーの言った通り、悪魔たちは必ずイカサマを仕掛けてくる。
俺はカードを手に取りながら、慎重に悪魔の動きを観察した。
「さて、どうするかね?」
悪魔がチップを軽く弾きながら、ニヤニヤと笑う。
(こいつ、どんなイカサマをしてくる……?)
俺はまず、やつの指の動きを注意深く見る。
──と、悪魔の指が微妙に動いた。
……あれ? ディーラーのカード配りの瞬間、やつの袖口からカードが一瞬覗いたような……?
「……おい、お前、袖にカード仕込んでねぇか?」
「……っ!」
悪魔が一瞬、ピクリと反応した。
ディーラーがすかさず袖を確認する。
「……発覚! イカサマ発見!」
「プレイヤーにボーナス! 賭けチップ倍返し!」
「チッ……」
悪魔が舌打ちした。
よし、まずは一本取った!
***
それぞれの勝負
その頃、仲間たちもそれぞれ悪魔たちと対峙していた。
《ジョン vs. ポーカーマスター・バフォメット》
「フフフ、我にポーカーで勝負を挑むとは、愚かな悪魔よ……」
「フッ、それはどうかな? 我は"伝説のポーカーアニメ"を1000回以上見た男……!」
「……なんだ、その謎の経歴は」
ジョンは慎重にカードを見つめながら、悪魔の表情を観察する。
「むむ……貴様、目線が右に動いたな……」
「なっ……!」
「つまり、お前の手札は微妙なペア止まり……!」
「ち、違うぞ!」
「フッ、我を騙せると思うな!」
──結果、ジョンは相手の心理を読み切り、まさかの勝利。
「……この人、やたら強いです……」
悪魔が涙目でつぶやいた。
《鬼塚 vs. ブラックジャックの悪魔》
「ヒッヒッヒ……オレに勝てると思うのかぁ?」
「上等だ、やってやるぜ」
鬼塚はブラックジャックに挑戦していた。
悪魔がカードを配る……が、鬼塚はすぐに気づいた。
「……おい、お前、ディーラーとアイコンタクトしてねぇか?」
「なっ!? そんなことは……」
「いや、してたな。今な」
「ぐぬぬ……!」
──結果、鬼塚の洞察力が冴え渡り、悪魔は敗北。
《ヴァレリア vs. ポーカーの悪魔》
「うふふっ、どっちが魅惑的な勝負師かしら?」
「……ほう、オレに勝つつもりか?」
ヴァレリアはポーカーテーブルで妖艶に笑いながら、悪魔と対峙していた。
「……ねぇ、あんた、カード交換するときに指の動きが微妙におかしくなかった?」
「な、何のことだ?」
「嘘よ♡ あたし、男の嘘はすぐに見抜くの♡」
──結果、ヴァレリアの観察眼が冴え渡り、悪魔を撃破。
「くっ、こんな美しいオネエに敗北するとは……!」
悪魔が頭を抱えた。
《飯田 vs. ルーレットの悪魔》
「よっしゃ! おら、ルーレット勝負すっぺ!」
「フフフ……ルーレットは運ゲーだと思っているだろうが、悪魔のルーレットは違う」
「ほう? どう違うんだべ?」
「フッ、オレが好きな目に止まるようになっている……」
「……なっ!?」
飯田はすぐに気づいた。
「おい、てめぇ、ルーレットのテーブルの下で足動かしたべ!?」
「ぐっ……!」
「おら、見抜いたど! チップ倍返しだべ!」
──結果、飯田も勝利。
***
ラストゲーム:ルシファーとの最終賭け
「おやおや、君たち、なかなかやるねぇ」
ルシファーが楽しそうに笑う。
「さて、チップは順調に増えてきたみたいだけど……ここで一つ、提案があるよ」
「……提案?」
「そう、**"ダブル・オア・ナッシング"**だ」
「ダブル・オア・ナッシング……?」
「君たちの獲得チップは、すでにクリアラインの5000を超えている」
「だけど、ここで私と"最後の賭け"をして、勝てば報酬が倍になる。負けたらゼロになる……どうする?」
「…………」
俺たちは顔を見合わせた。
「どうする?」
「ふふっ、これはロマンのある話ねぇ♡」
「いやいや、リスク高すぎるべ……」
「……でも、ここで勝てば大きいぞ」
「おらは乗るの怖いけど……翔太、どうする?」
仲間たちが俺の判断を待っている。
(……くそ、ここで賭けに乗るべきか!?)
俺はルシファーの笑みを睨みながら、決断を迫られるのだった──!
堕落するまであと91ポイント。