俺たちが歓喜したのも束の間、次の試練が早速始まろうとしていた。
「第二試練:悪魔の賭け」
ルシファーが満足そうに微笑む。
「さて、ここからは少し"頭を使う"試練になるよ」
「……頭を使う?」
俺が聞き返すと、ルシファーは指を鳴らした。
すると、目の前に豪華なカジノテーブルが出現。ルーレットやカード、チップの山がキラキラと輝いている。
「ここでのルールはシンプルさ。君たちはそれぞれ1000ルシファーチップを持っている。それを使って悪魔たちと勝負し、制限時間内に5000ルシファーチップに増やせたらクリアだ」
「増やせなかったら?」
「当然、罰ゲームだよ♡」
「……いや、それが問題なんだよ」
俺たちは顔を見合わせる。
「よーするに、賭け事で勝てばいいんだな?」
鬼塚が腕を組む。
「うふふっ、あたしギャンブルにはちょっと自信あるわよ♡」
ヴァレリアが不敵に微笑む。
「お、おらもパチンコには詳しいだ……」
飯田が自信なさげに言う。
「ほう、では我がポーカーを極めし者として、その知識を活かすとしよう……」
ジョンが神妙な顔で頷く。
「……で、でも、勝たないといけませんのよね?」
セリーヌが怯えながら言った。
「そういうことだ」
「ふふっ、ただし、このカジノには悪魔ルールがあるんだ」
ルシファーがニヤリと笑う。
「悪魔ルール①:悪魔たちは必ずイカサマをする」
「はあぁぁぁ!? ふざけんな!!」
「まぁまぁ、ただし!」
「悪魔ルール②:君たちがイカサマを見抜けば、その分のチップを倍返ししてもらえる」
「おおお……!」
「でも逆に……」
「悪魔ルール③:見抜けなかった場合、その試合で賭けた分のチップは全没収♡」
「おいおい、なかなかエグいルールだな……」
「悪魔相手に正攻法が通じるわけないわよ♡ ここは、あたしたちの知恵の見せ所ね」
ヴァレリアがウインクした。
「それじゃあ、制限時間は30分! さあ、賭けの時間だよ♡」
***
賭場に散る仲間たち
「さて、どのゲームにするべ?」
飯田が周囲を見渡す。
カジノには様々なゲームが用意されていた。
ポーカー(心理戦&イカサマ見破り)
ブラックジャック(確率&カウンティング)
ルーレット(運&仕掛けの見抜き)
スロットマシン(完全運ゲー)
「ふふっ、ならば我はポーカーに挑むとしよう……!」
ジョンがギラリと目を光らせ、ポーカーテーブルへ向かう。
「よし、俺はブラックジャックにするぜ!」
鬼塚が拳を握る。
「おら、ルーレットで勝負すっぺ!!」
飯田が意気込む。
「じゃ、あたしはポーカー♡ でも、ジョンと別のテーブルに座るわね」
ヴァレリアが妖艶に笑いながら動く。
「……私、スロットならできるかもしれませんわ」
セリーヌがそっとスロットマシンに向かう。
「おいおい、それ完全に運ゲーじゃねぇか……」
「運も実力のうちですわ!」
セリーヌはスロットマシンのレバーを引いた。
──ズガガガガガガ!
「……あっ」
「大当たり!」
「えええええええええええ!?」
いきなり500チップを獲得するセリーヌ。
「お、お嬢、すげぇ!!」
「ふふっ、私の"賭けの才能"がついに開花しましたわ!」
「いや、それただの運じゃね?」
「運も実力のうちですわ!」(2回目)
一方、俺はポーカーテーブルについた。
「さて……相手の悪魔は……」
目の前に座っているのは、見るからに狡猾そうな悪魔だった。
「ようこそ、人間よ。貴様が私に勝てるかな?」
「さあ、どうかな?」
俺はカードを引いた。
……ここからが本当の勝負だ!
堕落するまであと91ポイント。