授業が終わると、セリーヌはいつものようにウキウキしながら教室を後にした。
その後ろ姿を見ながら、俺はため息をつく。
「なあ、桜木、セリーヌってやっぱり変わってるよな。」
隣に座っていた鬼塚が言う。
俺はうんざりした顔をしながら返事をした。
「もう、ほんとに変わってるよ…。あんなに自由すぎて、普通じゃないって。」
「でも、ああいう個性って悪くないぜ。桜木も少しは見習った方がいいんじゃねぇの?」
「いや、見習いたくないよ…。俺は普通に生きたいんだよ。」
その後、昼休みになり、俺たちはいつもの食堂でご飯を食べることになった。
セリーヌはもちろん、自分の「悪魔的」な勉強をしながら食事をしている。
「桜木さん、見てください! 私、ついに新しい悪魔グッズをゲットしました!」
セリーヌが嬉しそうに、またしても無駄に派手なフィギュアを取り出す。
見た目はまさに悪魔的なデザインで、なんとも言えない気持ちになる。
「セリーヌ、頼むからそれを昼休みの間はしまってくれ…。周りの人たちが変な目で見てるから。」
「えー、でもこのフィギュア、私にとっては大事な宝物なんですよ! 上級悪魔になるためには、こういうアイテムが必要なんです!」
「ああ、そうか。じゃあ、せめて授業中に持ち込むのはやめてくれ。」
俺は肩をすくめながら言った。
セリーヌは満足そうにフィギュアを戻すと、何かしらの資料を取り出して再び「上級悪魔になるための研究」に没頭し始めた。
その時、ふと目の前に視線を感じた。
「桜木君、セリーヌが今日もやらかしてるのか?」
「…やらかしてるな。毎回毎回、どうしてあんなに突き抜けてるんだろうな。」
「まあ、でも悪魔的な意味では、セリーヌも面白いキャラだと思うけどな。」
「俺は全然面白くないけどな。むしろ、心臓がもたない…。」
俺は頭を抱える。
だが、鬼塚が横で笑っているのを見て、少しだけ気が楽になった。
「まあ、桜木ももう少しだけ、セリーヌの言う『悪魔的』な感じを楽しんでみれば?」
「鬼塚も、絶対楽しんでるだろ…。」
俺は呆れながらも、ちょっとだけ自分の態度を改めようかと思っていた。
たまには、こんな変なやり取りも悪くないのかもしれない。
だが、すぐに気づくことになる。
次の授業が始まったとき、セリーヌの「悪魔グッズ」が教室に再び現れたことに…。
「桜木さん、これ、授業中に使えるんですよ!」
「お願いだから、教科書を見ろ、セリーヌ…。」
再び始まる、謎の「悪魔的学習」。この教室、もはや普通じゃない。
俺は今日も、セリーヌと一緒に過ごすことになりそうだ…。
堕落するまであと91ポイント。