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012 八十年目の東京大空襲忌

祖母は毎年、春先の寒暖差が激しい時期になると悪夢を見ると言っていた。

サイレンが鳴り半鐘が鳴り、怒号と悲鳴と泣き声が聞こえ、人の波にもみくちゃにされる夢だという。

その日から八十年。

既に祖母は旅立っているが、祖母の体験を私が語り継いでいる。

一九四五年三月十日。

東京大空襲の日を。

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