『道化は、強くなければつとまらん』
御前会議を引っかき回し、大臣たちから白い目で見られる、怠惰な無能。
道化など、誰にでもできる。
そう思っていた私に、父は言った。
だが、隣国との戦争になった時、先陣を切ったのは、大きな槍斧ハルバードを持った道化。
怠惰な日常のために命をかける、誇り高い父だ。