柔らかくてスベスベな白い肌。
そしてマシュマロのように柔らかい、ふにゃふにゃの胸元。その上に誰もが見惚れるほどの人形の如く整った美少女。
「
生温かい吐息。耳元で囁かれる甘ったるい声に脳がとろけそうになる。
すぐ隣には好みドストライクな顔面偏差値の高い女子高校生。色素薄めの形のいい唇に綺麗に通った鼻筋。猫目の大きな瞳に見つめられるだけで理性が崩壊しそうになる。
一人用の小さなベッドに身体を寄せ合いながら眠るようになって、早一ヶ月が経とうとしていた。
——と、言っても、俺達の関係は恋人同士ではない。
ある雨が降る宵闇時。
傘も差さずにずぶ濡れの状態で歩く彼女を見かけたのがキッカケだった。
両親を事故で亡くし、引き取ってくれた遠縁の親戚からは性的な嫌がらせを受け、人生に絶望して追い詰められていた彼女を救出したのが始まりだ。
幸薄なダウナー系美少女。
かく言う俺自身も、ブラック会社の社畜として働いていた為、追い詰められた人間の状況は痛いほど理解していた。
「死を選ぶくらいなら俺のところに来い! 誰にも助けを求められないなら俺が助けてやる!」
——そう言って手を差し伸べたのだが、まさかこんな状況になるなんて誰が想像しただろうか?
左腕はガッチリと掴まれ、マシュマロおっぱいに包まれている状況。朝、目が覚めた時には生脚、太ももが絡みついて全身抱き枕状態になっていることもあるくらいだ。
……え、なんて羨ましいんだって?
いやいや、良いことばかりじゃないんだなぁ、これが。
助けた手前、安易に手を出すわけにもいかないし、何よりも俺を信じて助けを求めてくれた彼女を裏切るわけにもいかないので、こんな甘ったるいシチュエーションにも関わらず生き地獄のような状況を強いられ続けている。
まさに極上の生肉を目の前にして、長々と『待て』を強制させられている腹ペコ飼い犬状態である。
「私……絋さんに出逢えて本当に良かったでした。これからもずっと、ずっと傍にいてくださいね」
えー、俺、この先ずっと生殺しのままなのか?
だけど突き放すことも出来ない。
かと言って、想いを告げて手を出すことも出来ない。
俺は彼女、
(くそォ、この生意気エロボディを思いっきり揉み倒してやりたい! 杏樹さんがやめてって言うまで甘やかして溺愛し通してやりたい!)
だけど、この安心し切った表情を見ていると、絶対に手出しなんてできやしなかった。
「んン……、ちょっと眠くなってきたかも……。絋さん、おやすみなさい。また明日……」
「お、おやすみ杏樹さん」
くっ、何でこんな状況で眠れるんだよ!
俺は悶々とした状況で、必死に素数を数えて眠りにつこうと努めた。