夫であるケイルアンの執務室の前で私は再度考える。
今日で3度目の離婚相談である、1度目も2度目も離婚は却下された。
どうしてなの、あんたには好きな女性がいるんでしょ、私と別れたら直ぐに結婚出来るじゃないの!
力強く扉を叩く
返事が無いわ?確かに在籍しているは確認済みなのにーーーー可笑しいわ?
もう一度叩こうとしたらと手を上げた時中から扉が開いた。
「なんだいるんじゃないの、居るならさっさ開けなさいよね。」と文句を言って中に入る。
どうかしら悪妻の私はこれぐらいしないとね。
《そう私は前世の記憶を保持した転生者なのだ》
前世独身で彼氏歴×年齢の私には悪妻なんて荷が重いのよね!
男性と付き合った事も無いのに、妻ってどうなの?本当に困っちゃう。
でも離婚よ離婚!
悪妻でも公爵夫人自分に当て割れてるお金で散財すればスキッとするじゃない!と思うでしょう!
違うの、違うのよ。
なんと、なんとよ。ケイルアンの恋人もこの屋敷に住んでるのよ。
王都の公爵家で侍女スキルを上げて王宮で働くとか?そんなの建前でしょ!
妻が居るのに彼女と住むとかイカレてるわよ!
もう面倒だから早く別れて欲しいものだわ。
「ケイルアン居るならさっさと開けなさいよね!」
「申し訳ありません、奥様私が居た者ですから」ケイルアンの横で寄りかかるように居た。
「あら、朝から浮気良い度胸ね。貴方から私に結婚を申し込んだのにどう言う事かしら?」私はにっこりと微笑んでケイルアンを見た。
「ーーーー」
「まぁいいわ。浮気現場を押さえたから丁度良かった離婚して下さらない。」私の所原記入済みの離婚用紙えおケイルアンに叩き付けた。
「浮気だなんて、元々私がケイルアン様の婚約者だったんですわ!」
「貴女は黙っていて本当五月蠅いおぼこだわ!」
早く、早く離婚して。私は貴方と別れて慰謝料ガッポリ貰ってゆったりまったりスローラえお始めるんだから。
「キャロル、何でも言うが離婚はしない何が欲しいのだ、欲しい物があれば買えば良い。それにアンは行儀見習いで公爵邸に居るんだ。」
「ケイルアン聞いてたアンは貴方が好きなよ、このデストロイ公爵家に仕えている使用人達もこの女の言いなりよ。私の言うことは聞きはしないわ!これが現実よ。分かったら速やかに離婚届にサインして頂戴ね。」私は投げつけるようにケイルアン言い渡した。
「折角キャロルと話しが出来るのに何でいつも離婚の話しになるんだ。」
執事は何にも気づいていないケイルアンにため息をついた。
「恋にボンクラ過ぎです坊ちゃん。」執事はポツリと呟いた。