「はい、世間ではイーリスを悪役令嬢であり公爵家の悪妻と世間での認識です。」
どうしてそんな私をこの人は受け入れたのかしら不思議で仕方がない。
それだけ私を信じて心を開くまで待ってくれていたんだと思う。
きっと強引にされていたら好きになれていないかも知れなかったわ。
私もゲオルク様にちゃんと向き合えば良かったとーーーーそうすればダリアのような侍女が勝ってな事をしなかったかも知れ無いわ。
それにもう一つとゲオルク様は言いにくそうに話してきた。
貴女の義姉であるユアンアは傲慢で散財好きで伯爵家は火の車だったと。それは分かっていた。
だから公爵家からの結婚の打診がった時、義姉はお父様に私に行けと行ったんだわ。
「私は元より貴女をイーリスを希望していました。その為にこちらから貴女の結婚資金に多額のゴールドを支払いましたが、貴女は身一つで来られた。」その事にゲオルク様は驚いていた。
使用人一同驚きを隠せていなかった。
それはそうよね。ゴールドを貰っているのに使用人以下のドレスで現れたのだからーーーー
でも装飾品やドレスは公爵家でも用意していたので問題が無かったが、そんな貴女に声をかけられずにいたゲオルク様に使用人達は主人は怒っていると思い私を虐げたようだった。
「私が不甲斐ないばかりに貴女に辛い想いをさせてしまいました、本当に申し訳ありません。私は貴女のために支度金をお渡ししたのにーーーー私のために着飾るのが嫌なのだと、私の事が嫌いなのだと思ってしまい声をかけれませんでした。」とゲオルク様は頭を下げた。
それにーーーー貴女の名を語って夜な夜な仮面舞踏会に参加し、気に入った男性を誘い性に奔放な貴女の義姉は男性陣からは「アソコが緩いユアンア」と影では言われていた。遊んでいた男性はユアンアが貴女の名を語っていて遊んでいると知っていました。夜会で合う貴女と正反対なので直ぐに分かったそうですよ。(公爵家暗部調べ)
ゲオルク様は苦笑いをしていた。
私の名を語ってるってどう言う事、だから知らない人から厭らしい目で見られたり声をかけられたり。女性からは「お尻の軽いイーリス」と揶揄されていたんだわ。
ゲオルク様に言われるまで何故だか気がつかなかったわ。
「イーリスこれからは貴女と一緒に過ごして行きたい是非私の手を取って欲しい。」
ゲオルク様は私に手を差し出してーーーー私はその手を取った。
「はい、これからもよろしくお願いします。一緒に幸せになりましょう。」
「ありがとうイーリス、これからは私と幸せを築いていって欲しい。」
「理由が分かって良かったです。私もゲオルク様と幸せを噛みしめていきたいです。」
ゲオルク様は私を抱きしめ口付けた。
ーーーー終ーーーー