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第2話

 そんな感じで、クラスで孤立する事もなく、無事に高校デビューは果たす事ができたわけで、つまりそれは、次なるミッションが発生する鍵でもある。そうして終わる事のない試練の連続が人生なのね‥‥などと、頬杖をついてもうとっくに葉桜になった校庭を眺めながら、そんな事を考えてみる。

 このままやっていけるかな‥‥って自信が、いや、そんなものは最初からないけど、難しいって思ってた矢先の事。

「では次に体力測定、百メートル走を始めます!」

 体育の時間。怖そうな体育の男の先生がそう言った(いや、ほんとに怖いの。怒ると眼鏡がキラっと光るの)。

 ああ、ついにこの時間が来てしまった。運動音痴の私にとっては、皆の前でその醜態を晒されるだけで、ただの処刑時間でしかないのよ。別に走るのがちょっとぐらい速くたって、これから生きていく上でそんな問題はないじゃない‥‥って、終わってからいつも負け犬の遠吠えを心の中で叫んでたりする。それでもって、終わってから、見ていた他の人は、ゆっくりとゴールする私にパチパチと乾いた同情の拍手を送るまでがセット。

「はあ‥‥」

「紅奈、ファイトぉ!」

 エイハちゃんはそんな事を言ってるけど‥‥。陸上部の人はいいなあ、と、こんな時だけは思う。普段は練習大変そうだなって思ってるくせにね。

 =お姉ちゃん、変わってくれないかな=

 =別にいいけど=

「え、本当に⁉」

 思わず声が出てしまった。

 =全く、仕方ないんだから。いい? よく見てなさいよ!=

 =うん! ありがとう!=

 変わった所で元は私の体。どうしようもないかと。

「では、位置について!」

 十人程並んでるこの状態の時、私の体は既にお姉ちゃんがコントロール中。

 両手をついて後ろ足を後ろに伸ばして踏ん張ってる姿勢。

「用意‥‥スタート!」

「!」

 ダッシュして抜け出したのは何と私。低姿勢で両手を振って颯爽と駆けていく。ほんの百メートル‥‥数秒の事なんだけど、それがとても長い時間に感じる。

 私は確かに自分では体を動かしてないけど、それでも疲労とか苦しさは感じる。それでも、私は‥‥お姉ちゃんの操る私の体は走る事を止めない。私ならもうギブアップして歩いてるのに‥‥。

 お姉ちゃんは諦めない。

 =‥‥‥‥=

 ゴールした途端に、コントロールが戻る。

「ぐはっ!」

 もはや立つ事も出来なくてその場に倒れる。

 先生達が駆け寄ってきたのだけは何となく見えた。

「もう‥‥やりすぎだって‥‥」

 意識を失って倒れた‥‥らしい。

 それでね、しばらくして目を覚ましたんだけど、最初に見えたのは、見た事のない天井の模様だったから、ここが何処か分からなかったの。

「‥‥‥‥」

 誰か椅子に座ってこっちを見てる。

「目を覚ました?」

 その人は聞いてきた。若い男の声。多分、学生だ。

「えっと‥‥はい、おはようございます」

 ‥‥などと、寝起きだと、わけのわからない事を口走ってしまうのが私の悪い癖。

「保健の先生は外出中で、保健委員の僕が代わりに留守番してたんだ」

 体育のジャージの上にフード付きのパーカーを羽織っている彼は、保健委員には見えなかったけど、笑みを浮かべながら、静かに話すその口調は、耳にすると心が安らぐ気がする。

 さすが保健委員。

「そうなんですか。すみません」

 ベッドから降りようとしたけど、まだフラっときて慌てて手すりを掴んだ。

「まだ休んでた方がいいよ、柊さん」

「‥‥‥‥えっと」

 何で私の名前を‥‥それは保健委員の人なら知ってるものなのかな?

「あ、さっきの百メートル走で話題になってたからね。柊さんは一躍、時の人だよ。校内新記録どころか、日本新記録に迫る速さだったらしいし。多分、陸上部のスカウトが来て、これから忙しくなるんじゃないかな」

「えー‥‥」

 想像するだけでげんなりした私は、もそもそとベッドの中へと戻った。

「あはは‥‥でも、十二秒は本当に凄いね。僕の兄さんも陸上の選手だったから、その意味が分かるんだ」

「そうなんだ」

 私は顔を上半分だけ外に出す。

「じゃあ、僕はそろそろ行くから。十分に休んでいってね」

「あ」

「‥‥何?」

「えっと‥‥」

 そうだ、こんな時は、お姉ちゃんが教えてくれたアレを思いだせ。

 初対面の人と接するにはどうすればいいかって? エイハちゃんと同じ台詞を言えばいいのだ。何だ簡単な事じゃないか。

「私、中学の時は一緒じゃなかったし、同じクラスでもなかった柊紅奈です」

「え?‥‥それは‥‥そうだね」

 彼はちょっと首を傾げた。

 あれ、何か間違えた?

「一緒のクラスではないけど、これからよろしくね」

 あとは‥‥笑顔‥‥。あれ‥‥あの時、どんな感じで笑ってたっけ?

 私はニタ‥‥と、多分、不気味に笑って手を彼に差し出したの。

「え?‥‥うん、もちろん」

 彼は私の手を掴んでくれた。

 その瞬間‥‥何だろうか‥‥心臓がドキっと‥‥。

「僕は二年Aクラスの長谷部礼司」

「ありがとう」

 そこでどうしてお礼の言葉が出たのか分からず、私はまたヤドカリのようにベッドの奥にズルズルと戻っていったの。

 それから数日‥‥それはもう大変だったのよ。

「ねえ、本当に陸上部に入らないの?」

 エイハちゃんがしつこく誘ってくる。一時は顧問の先生まで来て大変だった。

 それはそれとして別の問題が‥‥。

「あ痛たたた‥‥」

 全身が筋肉痛。歩く度に足が笑ってて(ほんとに笑ってるわけじゃないよ、フルフルって震えてる感じ)学校から帰る途中も、、どっこらしょっと言って休憩しながら帰る感じ。

 いつか私も歳をとったら、こんな感じになるのかもしれないなーって郷愁に耽る。

「‥‥ふう」

 =なあに? その格好‥‥。とてもうら若き十六歳の乙女には見えないんだけど=

 =お姉ちゃんのせいじゃないの?=

 他人のせいにしてるようだけど、もちろん本気じゃない。

 あんな苦しい状況でも走り続けたお姉ちゃんには、何と言っていいか分からないけど、

 私もいつか‥‥あんなふうに乗り越えていけたらいいなって思ってる。

 でも、自信ないなあ。

 =それよりもさ‥‥フフ‥‥=

「‥‥‥‥」

 お姉ちゃんが笑ってる。こんな時は何か含みのある事を言う前触れなのだ。なんか怖いよ。

 =保健委員の彼‥‥長谷部君。かなり紅奈は気に入ったみたいじゃない?=

 =まあ‥‥普通ぐらいには=

 =そんな事ないでしょ。ねえねえ=

 =もう‥‥=

 私の頭の中のお姉ちゃんには、もちろん隠し事なんかできるはずもなく、全てが筒抜けなわけで。とりあえず正直に話す事にする。

 彼(二年なので先輩ね)の事はあれからずっと気になってた。

 何がどう気になるのかって、改めて聞かれても分からないんだけどね。

 先輩の話し方とか、笑い方とか云々。全部が心地良いのよ。例えるなら、今年、入学式に歩いた桜並木の雰囲気かな。側にいたら多分、幸せな感じがするのは確定。

 そんな事を考えながら、自分の部屋でお気に入りの紅茶(関係ないけど、紅奈と紅茶は似ているね♪)を飲む。今日はお母さんが近くの喫茶店から買ってきてくれたアールグレイティー。学校帰りに飲むこの一杯はまさに至福の時‥‥。

 =‥‥で、いつ告白するの?=

「⁉ぶうふうううう!」

 ああ!‥‥口から至福の一杯が噴き出して、机の上が大惨事に!

 =な‥‥何で急にそんな事を?‥‥=

 =だって、紅奈が認めるような人、他の人が放っておくわけないでしょ?=

 =んー‥‥それは‥‥そうかな‥‥=

 惨劇の中心にあったエイハちゃんから借りたノートをタオルで拭く。

 明日、何て言い訳したら‥‥。

 =変な事を言うと長谷川先輩に迷惑がかかるんじゃないかなって=

 =またそんな事を言って!‥‥ちょっと借りるね=

「!」

 前触れもなく、突然お姉ちゃんは私の体を乗っ取った。

「柊紅奈はね! この完璧超人、柊翔子の妹なの!‥‥だから絶対大丈夫! もっと自信を持ちなさい!」

 腰に手を当てて鼻息荒く、鏡に向かってVサイン。なるほど、こうして見て見ると、ちょっと釣り目になってて雰囲気が違うかも。

 =そ、そうだね。私、頑張ってみる=

「分かったならよろしい!」

「‥‥‥‥」

 体が戻った。途端に印象は夏場のチョコレートへ。

 って、言うかいつの間にか、告白するのが前提になってる。待って待って、まだそこまでは考えてないから。ゲージはライク寄りのライクとラブの中間? 

 もっと時間が必要だと思う。

 そうか、愛に時間をって、こういう事なのか。

 =じゃあ、さっそく告白の準備するからね=

 =う、うん=

 =まず、段取りとして‥‥=

 それからは長谷川先輩への告白作戦の段取り。と言っても全部、お姉ちゃんの計画なんだけど。

 計画は簡単。

 日曜日にショッピングに付き合ってくれませんかと、長谷川先輩に言う。OKが出たら、朝からショッピングモールでデート。近くの喫茶店でお茶をしながらお喋り。帰り際に、告白タイム‥‥。

「!」

 聞いてた私は顔が真っ赤になったの。

 デート?‥‥でーとって、あの恋人同士の男女が楽しく過ごす、伝説のアレ? それを私と先輩が? ‥‥からのー、喫茶店で向かい合ってお喋り? 何を話すの? もしかして同じ飲み物を二人でハートのストローで飲むとかする? ‥‥からのー告白?

 =ハートのストローって‥‥紅奈って、たまに年寄り臭い事、言うのね=

 ため息が聞こえた気がする。

 =大丈夫、危なくなったら、ちゃんとお姉ちゃんがフォローするから=

 =‥‥まあ、それなら、何とか‥‥=

 その前に当日着ていく服とか買ってこないとね。予算は‥‥お年玉貯金を崩して何とかなるかな。

 コーデもお姉ちゃんに全任せ。自慢じゃないけど、家では中学の時のジャージとかでいるし、普段は制服があるし、お出かけは中学の時の服をそのまま着用というリーズナブルな生活。

 =子供か!=

 などと言われた。

「日曜日? いいよ何処にでも付き合うよ」

 拍子抜けするほどあっさりと先輩はデートを了承してくれたけど。それってデートだって認識してますか? 伝説のあのデートですよ?

 土曜日に一日かけて服屋関係をまわって購入したらもう、ぐったり。

「疲れた‥‥」

 両手に紙袋を持ったままベッドに倒れ込んだ。

 そして決戦の日は日曜日。何かの歌にありそうなそのフレーズがぴったりな気持ちの良い青空じゃないですか。

 =では出発!=

「おお!」

 もう私も完全にその気になってる。

 待ち合わせは近くの公園。私の家からは近いけど、先輩はバスで向かってきてる‥‥そんな距離。面倒をおかけします。

「‥‥ほう」

 先についた私はそこにあった白鳥の銅像を見上げる。前はお姉ちゃんとこの銅像で遊んだ気がする。もちろん、子供の私をお姉ちゃんが遊ばせてただけだけど。

 あれから幾年月‥‥今、こうしてここに立っているのは不思議な巡り合わせだよね。

 ちなみに今の私の格好‥‥。

 上は薄い緑と白色のチェックのブラウス、下は白のラインの入った黒の釣りスカート。黒のニーソックスとブラウスと同じ薄緑色のピンヒールといういで立ち。うーん‥‥一式全部新品だと緊張する。いや、これからもっと緊張する事が起こるんだぞ。

 それにしても一時間前は早すぎたかな。 

 で、そんなこんなで先輩が現れた。

 先輩はグレーのジャケットにベージュのパンツ、真っ白なスニーカー‥‥もう好青年過ぎる!

「待った?」

「あ、今、来た所だから」

「‥‥‥‥」

 先輩は私の事、じーっと見てる。さてさて、判定は?

「いや‥‥凄い‥‥素敵だね」

「あ、ありがとう‥‥」

 もうこれ以上もない誉め言葉。

 =やったね!=

 お姉ちゃんに肘でつつかれてる気がする。

「じゃあ、早速行こうか」

 そうだ、買い物に付き合うという名目だった。エイハちゃんの誕生日プレゼントという事で。

 屋根付きの商店街にはいろんな店が並んでる。それがこの町が住みやすい点でもある。今日はそれを痛感した。

 最初はアクセサリー屋さん。女性客が多い中、先輩はちょっと困ってるみたい。あれでもない、これでもない‥‥いろいろ見回ってみたけど、今一、ピンと来ない。で、次に陸上部で使うタオルとか、デオドラント製品を見回ってみた。でもさ、誕生日にそんな部活用品を送られても困るんじゃないかなあ。もっと走れと言われてるみたいで。

 うーん困った。

 =お姉ちゃん、どうしたらいいと思う?=

 =私じゃなくて、彼と相談しなさいよね=

 =むう=

 意地悪‥‥仕方がない。

「‥‥先輩は何がいいと思いますか?」

「そうだね。そのコは部活以外に何か興味のある事があるのかな?」

「‥‥‥‥えーっと‥‥」

 何だろう。そうだ!

「猫を飼ってたかも」

「じゃあ、決まりだね」

 ペットショップに直行。

 店内にはたくさんのワンちゃんと猫ちゃん。あと、よく分からないペットグッズ多数。

「これがいいんじゃないかな?」

 先輩はちっちゃな布団みたいな物を指さした。

 猫用の布団‥‥こんなに本当の布団そっくりでなくてもいいような‥‥。

「ふふ‥‥」

 布団から顔を出してる猫ちゃんを想像したら思わず笑ってしまった。先輩も笑ってる。

「じゃあ、これにします」

 思っていたほど高くなかった。綺麗にラッピングしてもらって、最初のミッションは終了。

「ちょっと寄ってきませんか?」

 珈琲ショップに入る。もちろん上にあるメニュー表を見てもサッパリ。

 仕方ないので、適当に言ってみるけど。

「えっと‥‥ペベロンチーノを一つで、大きさは‥‥」

「は?」

 仕事がテキパキと出来る店のお姉さん(働いてる女の人は皆、有能に見える)は、口を開けてる。

 違った、フラペチーノだった。パスタを頼んでどうする!

「じゃなくて‥‥えっと‥‥」

 恥ずかしさに頭がパニクってる。

 =グアテマラコーヒーのグランデにしなさい。あと店内で=

 お姉ちゃんのアドバイス通りに注文したら。

「え?」

 トレーに出てきたのは超巨大なカップと、並々と注がれた珈琲。

 しかも店内でお召し上がり。これ全部飲めるの?

 やられた‥‥。

「紅奈ちゃんて、結構、大きいの頼むんだね」

「えっと‥‥えへへ‥‥」

 もう笑うしかない。

 そう言う先輩はなんか普通のサイズ。なんだかこれだと私っていつもコーヒー、がぶ飲みしてるって思われるんじゃ‥‥。

 そうして私は、先輩が飲み終わった後も延々と飲み続ける事に‥‥げふ。

 用意していた会話のネタが尽きてどうしようって感じ。

 何か話題を探さないと‥‥。間が持たないよ‥‥。

 えっと‥‥。

 って、してる間にちょっと沈黙。

「何かで聞いたんだけどね‥‥」

 先輩が話し始める。

「こんな瞬間は、天使が通った‥‥って、言うらしいよ」

「天使が‥‥通った?」

「そう‥‥何かのタイミングで沈黙の空気が流れた時の事を、そう言うんだってさ」

「へえ」

 おしゃれな言い方だ。

 あ、天使様が時間を稼いでくれたおかげで、話すネタを思いついた。

「先輩って、猫に詳しいんですね」

「うん、前に飼ってたからね」

 前?‥‥と、いう事は今は飼ってない。つまり死んじゃったか、いなくなっちゃったか‥‥この話題のチョイスはミステイクだったか。

「子供の時から飼ってたんだけど、中学二年の時に死んじゃってね。しばらく立ち直れなかったよ」

「長生きだったんですね。そんなに大事にされて幸せだったと思います」

「‥‥‥‥」

 先輩が黙ってしまった! 私、何か変な事を言った?

「また他の猫を飼えばいいとか、すぐに忘れるよとか‥‥そんな事を言ってくる奴もいたけど‥‥紅奈ちゃんは本当に優しいね」

「‥‥いえ」

 何だけ妙な空気になってしまった。

 時間が押してきたので、まだ飲み終わってないけど店から出る事にした。

 私も先輩も黙って通りを歩いていく。

 そうだね。ペットの猫ちゃんは家族なんだから、かけがえの無い存在。心無い言葉を言うような人たちに先輩は傷ついたんだろうね。

 そんな言葉に傷つく先輩の方がずっと優しいよ。

「‥‥‥‥」

 私は歩きながらスカートの裾をぎゅっと握りしめてた。

 私は先輩が好きなんだ。って言うか、もっと好きになった!

 まだライクとラブの中間だけど、ラブ寄りだよこれはもう!

 お姉ちゃんありがとう。先輩と引き合わせてくれて。

 =どういたしまして=

「‥‥‥‥」

 そうか筒抜けだった。

 お店を出て、しばらく商店街をぶらぶらと歩く。こうしてるだけでも立派なデート。別に何をするわけでもないけど。

 ゲームセンターの前まで来ると、そこで何かの人だかり。

 近くまで行ってみると、マイクを持った人が、大きな声で何かを言ってる。ゲームの大きな機械に向かい合って座ってる人が、ガチャガチャと音をたててゲームしてた。

「格闘ゲームかー」

 先輩が目を輝かせてる。

「‥‥‥‥」

 私はどうもピンと来ない。

 画面上で、キャラが殴り合ってるイメージで、レバーを色々いれると技が出るみたいな。

 奥のUFOキャッチャーは得意なのよ、意外にも。唯一、お姉ちゃんより上手かったんだけど、そういう理由で部屋の中には、無数のぬいぐるみが‥‥。

 もう置くとこなかったので、お母さんは、枕元に置いたりする。何だか茶色いぬいぐるみの熊が夢に出てきそう(かわいいんだけどね)。

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