フェスティバルの余韻がまだテーマパークに漂う中、夏樹は雪の降る静かな広場に立っていた。スノーグローブ・シアターで見た自分の夢は、決して幻想ではなかった。
「僕は、このテーマパークをもっと未来へつなげる仕事がしたい。人の夢を形にする場所を作るんだ。」
夏樹は葵とダニエルに向かって決意を口にした。
葵は嬉しそうに微笑み、力強く頷いた。
「きっと、夏樹くんならできるよ!」
ダニエルも静かに頷き、満足げに空を見上げた。
「夢は追いかけ続ける限り、形を変えながら生き続けるものさ。お前が未来に何を築くのか、楽しみにしているよ。」
雪が降りしきる中、テーマパークの空には無数のホログラムが浮かび上がっていた。それは、ここを訪れた人々の「夢」が映し出されたものだった。小さな雪の結晶の形をした夢が、光となり、夜空へと舞い上がっていく。
夏樹は深呼吸し、ゆっくりと一歩を踏み出した。
この場所で、自分の夢を育てながら、誰かの夢を支える未来へ。
彼の心には、確かな温かさが灯っていた。