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振られて残り1ヶ月!? 〜俺の人生逆転物語〜
振られて残り1ヶ月!? 〜俺の人生逆転物語〜
柊つゆ
恋愛現代恋愛
2025年02月09日
公開日
9.4万字
完結済
旧名 桜が舞い散る木の下で このままいけばあと1カ月で卒業を迎えることになる。 本来なら早く受験を終わらせて卒業をしたいと思うだろうが、俺には重大な心残りがある。 それは、中学1年生の時から好きだった子に告白できていないことだ。 きっと無謀なことだろう。 でも、後悔だ……。

第XX話 全ての出会いに花束を

 春に美しく咲いている桜は、ほかのどの木と比べてもきれいだと思う。

 この「思い出の木」を眺めていると改めてこの思いが強くなる。

 学校近くの少し小さな山の頂にある公園の中心に、1つぽつんとあるこの桜の木は、3年前の出会いをまるで昨日のことのように思いださせてくれるようだ。

 この公園から見える町の景色はいつ見ても心が落ち着く。

 自分はこの町と一緒だということを強く感じられるからだ。

 俺は、柄にもなくこんなことを考えながら左腕に着けた白色の軽い腕時計を見る。


 17:10


 さっきまで空にいた太陽は消えかかっていて、地上を照らす役割を星に譲ろうとしていた。

 さて、そろそろ時間だ。

 今までの自分ならきっと逃げ出したい気持ちでいっぱいになっていただろう。

 でも、そんな気持ちはない。

 だって、みんながいるから。

 みんながいれば大丈夫。



 俺は、過去の思い出を振り返りながら未来へ進む覚悟を決めた。




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