ロンドンの小さな紅茶専門店。エマは今日もエドワードの店を訪れ、新しい紅茶を試していた。

「今日は特別なダージリンを淹れますよ。」

エドワードが慎重に茶葉をポットに入れ、お湯を注ぐ。ほどよく蒸らした後、琥珀色の紅茶をカップに注いだ。

「いい香り……。この紅茶、前に飲んだものと何か違いますね？」

「それもそのはず。今日は砕かれていないOPの茶葉を使っています。前回のBOPと違って、じっくり時間をかけて抽出すると、香りがふわっと広がるんです。」

エマはゆっくりと紅茶を口に運んだ。「確かに、香りが柔らかくて、後味がスッキリしています。」

「ところで、エマさん。紅茶を飲んだ後の茶葉、見たことありますか？」

「え？ ただ捨ててましたけど……。」

エドワードは微笑みながら、ポットの蓋を開けた。「ほら、見てください。」

ポットの中には、ふわりと開いた茶葉が広がっていた。

「砕かれていない茶葉は、こうやって開くんです。元の葉の形が分かるでしょう？」

エマは興味津々で茶葉を眺めた。「わあ……。まるで生き返ったみたいですね。」

「そうなんです。紅茶は、飲むだけじゃなくて、こうして茶葉を楽しむこともできるんですよ。」

エマは嬉しそうに笑った。「紅茶って、奥が深いですね。飲むだけじゃなくて、もっといろんな楽しみ方があるんだ。」

エドワードは頷きながら、「そうやって、自分なりの紅茶の楽しみ方を見つけていくのも素敵なことですよ。」

外は少し冷たい風が吹いていたが、エマの心は紅茶の温かさで満たされていた。