休憩を済ませてから渓谷を進んでいると、左右の絶壁から気配感知に反応が出たので馬車を止めてもらう。そして御者の2人を馬車の中へ避難させたところで、馬車に結界を張ってからゼシカとアナへ指示を出し、魔物の襲撃に備えたの。
「左右の絶壁から魔物が来るよ! 左側からは5体、右側からは3体来るね。私が左側を5体を倒しちゃうから2人は右側の3体を頼むね!」
「「はい、お任せを!」」
絶壁から岩石の塊が転がり落ちてくる。私は転がる塊を〘天眼〙で鑑定して確認をする。
【ロックゴーレム 】
【HP】250
【MP】50
【防御】300
《体当たり》《硬化》《岩落し》
〘弱点〙水系魔法
「魔物はロックゴーレムで弱点は水だよ。アナは土魔法で壁を作って受け止めて、ゼシカは水魔法で攻撃をするんだよ!」
「「かしこまりました!」」
2人は私の指示通りに魔法を発動させる。
「ゼシカ姉様止めるのでお願いします〚
『ゴガァーン……』
「任せて〚
アナが発動した土の壁でロックゴーレムの勢いを受け止めると、ゼシカの発動した水弾がロックゴーレムへ直撃する。弱点の水で攻撃されたことで、ロックゴーレムの頑丈な体に小さな亀裂が入った。アナは反撃の隙を与えずにレイピアで亀裂への刺突で核を破壊する。ゼシカも矢を2本持って、亀裂へ目掛けて矢を射出。矢は亀裂へ突き刺さり核まで到達して破壊すると、ロックゴーレム達はそのまま崩れ落ちた。
「向こうは大丈夫だね。私の方も終わしちゃうか! 〚
私の放った水の砲弾が、次々とロックゴーレムの群に直撃していくと、着弾した瞬間に爆散して戦闘は呆気なく終了したの。
「はい、討伐終了だよ〜!」
私の言葉を聞いてミネバ達が馬車から出てきて、驚きながら私達へ声をかけてくれた。
「本当に、光の絆は規格外なのですね……」
「「規格外はアリス様だけです!!」」
「そう? 今のは雑魚過ぎたんだよ?」
何が規格外なのかサッパリ判らなかったけど、どう考えても今回のロックゴーレムは弱過ぎだよね。それなのに御者も驚きながら馬車を動かす準備をしていたの。
「さぁ、ユーザニア市まではあと少してす。この先もよろしく頼みますね」
「はい、お任せを!」
その後も襲ってくる魔物達を『サクッ』と倒して行くと、暗くなる頃にはなんとか渓谷を抜けて、ユーザニア市へ向かう大きな街道に辿り着いたので、そこで野営をすることにした。
この日はなかなかの強行移動だったので、ミネバは疲れていたのか直ぐに熟睡したので、テントの外に出るとゼシカが話しかけてきた。
「アリス様は学園に興味があるのですか?」
「まぁ、学園での生活とかってさ、その時にしか経験ができないからねぇ~」
「ミネバ様が言っておられた王立グリエル英傑学園を受験されるのですか?」
「ん〜、そこがこの国で最高クラスみたいだからね。どうせ学びに行くなら最高の学園が良いと思わない?」
「はい、アリス様には最高こそが相応しいと思います。10歳に成られるまでに、英傑学園について色々と調べるのが良さそうですね」
「そうだね、まだまだ時間はあるしさ、楽しめそうな場所ならみんなで通ってみようね」
「「かしこまりました!」」
後に私達は王立グリエル英雄学園へ通い、黄金世代と言われる同級生達と共に、順風満帆?な学園生活を送ることになるんだけど、その話しはまだ3年先のことになるの。