神界にあるアネモネの神域に【メルト】を統治する七神女神が集まった。
アネモネ>「七神女神が全員揃うのは、何年振りかしらね」
エルメス>「アネモネとヴェガが『コソコソ』と動いて、アリスって子に対して加護を授けるとか決めたからでしょ!」
アネモネ>「エルメスったら怒ってるの? 私が彼女をこの世界へ転生させたんだから【命の女神】の加護を授けても問題ないはずだよ?」
エルメス>「転生させたのは【命の女神】の仕事なだけじゃないか! 加護については、対象者の適正に見合った加護を授ける。そういう取り決めのはずでしょ!」
ヴェガ>「あの鞄とテントを見たでしょ? 【創造の女神】の加護こそが最適なんだから問題ないでしょ? ローゼは残念ね、彼女には戦闘適正はあまりないみたいだもんね」
アーニャ>「適正だけなら、あれだけの魔法を駆使したんだから【魔導の女神】の加護こそが相応しいと思うけどね?」
エルメス>「あの子の神々しいまでの美しさは【美の女神】の加護を授けないと女神への冒涜になるわよ?」
シエル>「みんな馬鹿なの? あの神具を創りあげるに至ったの全て智識なのよ? 【智識の女神】の加護を授けないでどうするのよ!」
アネモネ>「なんかさ〜、戦闘と豊穣以外の加護を授けちゃえばよくない? まぁ、【命の女神】加護が最初だったからさ、後はオマケ的な加護になるんだけどね〜」
「「「「あんたが言うな!!」」」」
シエル>「でも、彼女はこれまでの転生者とは異質だね。スキルは激運もあって唯一スキルをあれだけ獲得した訳だけど、全てのスキルを理解して想像以上に活かしてこれ程の成果を出すなんてさ、我々の領域に近いと存在と言っても過言じゃないわよね」
ローゼ>「確かにシエルの言う通りだな。殆どの転生者は勇者・聖女・大賢者と偉人に転生して、最終的に自己陶酔してしまい、最終的に己を讃え崇める伝承を残してばかりだったな」
セーラ>「それはローゼに同意ですね。人族ってある程度の栄誉を得たりするとさ、傲慢になる傾向が多いもんね」
アネモネ>「セーラの言い分は判るけど、アリスさんは
「「「「そこは見守るしかないね」」」」
アネモネ>「じゃあ、授ける加護は私のだけってことで七神女神会議は終了って事でいいよね? お疲れ様〜」
「「「「アネモネ!!」」」」
ヴェガ>「私の加護は既に授けると伝えてるんだから確定事項だからね!」
シエル>「ヴェガ、それは駄目よ!最も相応しいのは【知識の女神】の加護なんだから、絶対に授けさせてもらうわよ!」
アネモネ>「さっきも言ったけどさ、戦闘と豊穣以外の加護を授ければ良いじゃない」
ローゼ>「おい、アネモネ! あの子は戦闘センスがあるんだよ。あたいの加護を授ければ【メルト】最強となることを保証してやるよ」
セーラ>「それなら、アリスはこれから【拒絶の森】を拠点として開拓していくはずだよ。私の加護があれば素晴らしい町が出来るわよ」
アネモネ>「じゃあさ、アリスさんには皆の加護授けるってことで良くない?」
「「「「そうしよう!」」」」
§女神の集い終了後§
私が寝てる時にアネモネ様が降臨する。
『アリスさん? 今さっき七神女神の集いがあってさ、みんながアリスさんに興味を持った感じでね、女神全員の加護を授けることに決まっちゃったの。だからユーザニアの聖堂では、七神女神全員に祈りを捧げちゃってね!(てへっ)」
「……はぃ……(断われねぇ~)」
私は、七神女神様の全員から加護が授けられることを聞かされたの……これって有難いの?個人的には迷惑なのんだけどね……。
この事をゼシカとアナに伝えたら、2人とも胸を張って自信満々に応えた。
「「アリス様なら当然です!
と声を揃えた……この2人にとって私という存在は【神】と同等になってしまってるのね……